研究課題/領域番号 |
16740040
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 鳥取環境大学 |
研究代表者 |
福本 善洋 鳥取環境大学, 環境情報学部, 助教授 (90341073)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | Dirac作用素 / 指数定理 / V-多様体 / Seiberg-Witten理論 / Fourier-Dedekind和 / エータ不変量 / スピンコボルディズム / ホモロジーコボルディズム / 楕円種数 |
研究概要 |
本研究の目的は、服部晶夫氏、桝田幹也氏のトーラスV-多様体の同変楕円種数を計算し、その商特異点からの寄与の間に成り立つ関係式を、特性数および多重扇の組み合わせ論的なデータを用いて組織的に記述することにある。本研究では、上記の問題から派生した幾つかの結果が得られた。 1.L.Alvarez-Gaume, E.Wittenの重力異常項と11次元レンズ空間の符号数不足指数型不変量の相互法則 L.Alvarez-GaumeとE.Wittenによる12次元重力異常項相殺公式の応用として11次元スピン多様体に対する符号数不足指数型の微分同相不変量を構成した。特に整数を法として考えるとスピンコボルディズム不変量となる。一方、名古屋工業大学の南範彦氏により、Brown-Petersonのスピン同境群の構造の決定に展開されている方法を用いることで11次元のスピン同境群が消えていることが示された。このことは同時に上記の微分同相不変量の整数性を示している。特に11次元レンズ空間に対する不変量の値が高次元Dedekind和の相互法則の類似物を満たすことを証明した。 2.第1ベッチ数が正である場合の10/8-不等式と3次元多様体のホモロジー同境不変量 4次元スピン多様体の符号数と第2ベッチ数に対する10/8-不等式は、古田幹雄氏、亀谷幸生氏により安定ホモトピー型Seiberg-Witten不変量を用いて第1ベッチ数が正の場合に対し一般化された。本研究では、これを4次元スピンV-多様体に応用し、第1ベッチ数が正である3次元多様体のホモロジースピンコボルディズム不変量としてw-不変量を拡張した。さらに、ホモロジーが等しい2つの3次元多様体とそれらのホモロジーの同型を固定した場合、そのホモロジー同型を誘導するホモロジースピン同境が存在するかという問題設定において、4重カップ積の構造を調べることにより、特に鉛管4次元V-多様体の境界として得られるグラフ3次元多様体に対しては、与えられたホモロジーの同型を誘導するホモロジースピン同境が存在しないための十分条件をホモロジーの同型に関するグラフ多様体の組み合わせ論的構造と、w-不変量を用いることにより与えた。
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