研究課題/領域番号 |
16740055
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
|
研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
鈴木 智成 九州工業大学, 工学部, 助教授 (00303173)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | 不動点 / 非拡大写像 / 非拡大半群 / 均衡点 / 縮小写像 / Kannan写像 / 集合値写像 / τ-distance |
研究概要 |
この補助金のおかげで非常に効率よく研究を進めることができ、そして、多くの研究成果を得ることができた。また、成果発表まで至っていない多くの知見を得ることができた。以下、項目11の論文リストで挙げた論文の概要について述べる。 1:Baeらによって拡張されたCaristi-Kirkの不動点定理の本質的な構造を抽出した。同時に、非常に簡潔な別証明を与えた。また、τ-distanceを用いた拡張定理を証明した。 2:1979年にIshikawaによって証明された有限個の写像族の収束定理の無限個バージョンが証明できるかどうかという、オープン・クェスチョンがある。この問題は、実に26年間もの間、解かれなかったのであるが、この問題を肯定的に解決した。 3:非拡大写像の不動点の特徴づけ定理を、Banach limitを用いて得た。空間の狭義凸性をかていしないところに本定理の特徴がある。 4:非拡大半群のKrasnoselskii-Mann iterationによる2種類の収束定理を得た。従来、この種の定理では、Bochner積分を用いる必要があったのであるが、本論文においては、Bochner積分を用いていない。ここに本定理の特色がある。 5:応用上重要で様々な場面で使用される縮小写像と、応用上重要ではないものの、理論的な面で価値を持つKannan写像という全く異なる特徴を持った写像が、ある意味で同じであるという、非常に興味深い定理を証明した。 6:120年前に証明されたKroneckerの定理を本質的に用いて、n-parameter非拡大半群の共通不動点を特徴付けた。
|