研究課題/領域番号 |
16740078
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
下村 哲 広島大学, 大学院教育学研究科, 助教授 (50294476)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 楕円型偏微分方程式 / 調和関数 / ソボレフ関数 |
研究概要 |
楕円型偏微分方程式の解の研究において、ソボレフ関数は非常に有用な道具となる。本研究において、主に楕円型偏微分方程式の解の性質を調べることを目的としている。楕円型偏微分方程式の最も基本的な解は調和関数であり、この関数の性質を深く調べることは重要である。 本年度の研究は次のように行った。 楕円型偏微分方程式であるラプラス方程式に関連して、近年、電気流動学や弾性学において、p-ラプラス方程式の指数であるpを変化させて考えると効果的であることがわかり、変動指数をもつ偏微分方程式の考察とそのためのオーリッツノルムをもつ関数空間の理論の重要性がわかってきた。そこで、一般的な変動指数の条件のもとで、極大関数の有界性に関する一般的な結果を導くことを目指した。極大関数は、解析学において古くからよく知られているソボレフの定理に応用されるなど重要な関数である。応用として、ソボレフの不等式について新しい知見を得ることができ、ソボレフの定理を発展させることができた。 上記の結果は、研究代表者により、国内の研究集会はもとより、ヘルシンキ大での専門家向きのセミナーで発表された。また、2005年7月にイタリア・カターニアでの国際研究集会においても成果を発表したばかりでなく、研究集会等を通じて、新しい研究の方向を知ることができた。特に、ポテンシャル論研究が盛んなフィンランドの数学者達との研究交流を積極的に行い深めることができた。
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