研究課題/領域番号 |
16740131
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東海大学 (2005-2006) 東京大学 (2004) |
研究代表者 |
河内 明子 東海大学, 理学部, 助教授 (70332591)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | チェレンコフ望遠鏡 / 金属鏡 / 次世代計画 / 反射率 / ガンマ線天文学 |
研究概要 |
新世代チェレンコフ望遠鏡主鏡を構成する鏡切片の素材候補として、軽量・安価な金属(アルミ)を選び、実現に向けた技術開発を進めた。本年度は昨年度試作した切削加工による20センチ直径の鏡の性能評価を詳細に行った。〜30メートル大口径望遠鏡への応用を具体的に考え、サイズの大きな金属鏡を安価に大量生産する方法を検討し、新しい試作を行った。大口径のチェレンコフ望遠鏡は野外にカバーなしで設置されるため、耐候性のモニターも継続。また、これまでの開発状況をまとめて日本物理学会で発表した。 0.加工では表面粗さ、球状加工精度が問題になる。昨年度の切削加工試作(直径20センチ)は、表面精度20ナノメートル(R.M.S.)、球面の形状からのずれは2ミクロン程度とチェレンコフ望遠鏡に必要な仕様を満たした。ただし加工時に球面の曲率半径の制御は行っていないため、一定曲率半径からのバラつきは確認していない。 1.昨年度用意した鏡サンプルをオーストラリアのチェレンコフ望遠鏡、CANGAROO観測所に置き、反射率の耐候性を継続モニターした。反射率はこの一年では低下しているものの、小幅であり、良好な結果といえる。砂などによる細かな傷の影響も広がっていない。 2.チェレンコフ望遠鏡装置が大口径になると、それを構成する小型鏡もコスト、作業コストの面から大型化が望まれる。しかしメーカーで一般的に用いられている切削装置は30センチ直径程度までしか対応しない。直径1メートル程度の鏡を安価に大量生産するため、プレスとヘラ絞りという加工方法を想定し検討した。ヘラ絞りはパラボラアンテナ等の加工に高精度の技能を持つが、その形状加工精度は我々の仕様から数桁大きい。チェレンコフ望遠鏡の焦点距離はF〜1と長いため、大口径に対応する鏡の曲率加工はさらに難しくなる。結果としては曲率半径が目標よりさらに浅くなり、結像性能もやはり仕様には届かなかった。詳細な検討のため、形状の3次元測定データを取得した。 3.課題名と同じタイトルで学会発表を行った。 次世代望遠鏡計画として、本研究の成果を取り入れた計画申請をグループで行った。
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