研究課題/領域番号 |
16740133
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川野 輝彦 東京大学, 大学院理学系研究科, 助手 (20292831)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 超弦理論 / M理論 / モデュライ問題 / Flux / 超弦理論的現象論 / コンパクト化問題 / AdS / CFT対応 / a-Maximization / 弦理論的現象論 / Geometric Transition / ミラー対称性 |
研究概要 |
超対称性の力学的な破れを示す現象論的に興味深いモデルであるスピン表現を一つ持つSpin(10)超対称性ゲージ理論の研究を行った。特にこの理論の強結合領域を記述する弱結合ゲージ理論が存在するという双対性が存在する。一般に、理論がSuperconformal固定点にあるということは4次元の超共形(Superconfomral)対称性をもつことを意味するが、強結合領域にあるこのような理論の詳細について解析を行うことは通常の場合には困難である。しかしながら、この理論のSuperconformal固定点について、この双対性とa-Maximizationという手法を用いて、その詳細を明らかにした。さらに、この研究を進めて、このモデルにスピン表現をもう一つ加えたものに拡張した場合についても詳細な結果を得ることに成功した。また、大栗氏と同じくカリフォルニア工科大学の大河内氏とともに、ある種のFluxコンパクト化を用いることによって現象論的に好ましい性質をもつGauge Mediation Modelを弦理論において実現することが可能であることを示した。最近、Metastable真空を用いた超対称性の破れを起とす非常に簡単なモデルが提案されたが、このモデルを用いた現象論的に好ましいGauge Mediation Modelが提唱された。このモデルはこれまでのものと違って複雑な機構や力学に訴えることなく作ることができることが大きな一つの利点である。このような理論が弦理論のある種のFluxコンパクト化において自然に構成できることを我々は示した。これまで弦理論でのGauge Mediationの実現化は複雑なコンパクト化に訴えなくてはならなかったことが今回との大きな違いである。
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