研究課題/領域番号 |
16740194
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性Ⅱ
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
本橋 輝樹 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助手 (00323840)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 層状コバルト酸化物 / ソフトケミストリー / 電気化学手法 / ボルタンメトリ / 超伝導 / 磁性 / 熱電変換 |
研究概要 |
Na_xCoO_2に代表される層状コバルト酸化物は、優れた熱電変換特性や異常超伝導など特異物性を示すことから注目を集めている物質である。本研究では、ソフトケミストリー手法の一種である電気化学手法を用いて層状コバルト酸化物の化学組成を連続的かつ幅広く制御した試料を作製し、電磁気特性に対する化学不定比性の影響を調べ、更には新奇物性の探索を行うことを目的とした。以下に主な研究成果を示す。 ・A_xCoO_2(A:アルカリ金属Na, Li)のアルカリ金属量xを幅広く制御する目的で、非水電解液と密封型セルからなる電気化学実験設備を構築し、様々なキャラクタリゼーションに必要な100mg程度のバルク体試料の電気化学酸化実験を確立した。得られたA_xCoO_2試料の物性評価を行ったところ、磁気特性がxに応じて変化することを明らかにした。 ・電気化学手法と同様の効果を持つ酸化剤反応を用いて様々なアルカリ金属量xを持つA_xCoO_2試料を作製し、X線吸収端微細構造(XANES)分光実験を行った。その結果、x低下に伴うCoの原子価の上昇を示唆するスペクトル変化を確認した。 ・遷移金属酸化物の酸素量を電気化学的に制御することを目的とし、水溶液とPt電極をベースにした電気化学実験設備を構築した。この装置を用いて、SrCoO_<3-δ>の電気化学酸化に成功した。得られた試料の酸素量は酸素圧500気圧下でアニールした試料より大きな値を取ることを確認した。
|