研究課題/領域番号 |
16740234
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子・分子・量子エレクトロニクス・プラズマ
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
古橋 治 立教大学, 理学部, 研究員 (50350327)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 二価分子イオン / 多価分子イオン / 分子イオン / 二電子移行分光 / 化学反応動力学 / 単分子反応 |
研究概要 |
本年度は、研究遂行に必要な実験装置の構築を行った。 1.二価分子イオンの解離に際して放出される全フラグメントイオンを捕集観測するための飛行時間型イオン質量分析器を新規に設計製作した。 2.同時計測を高効率で行うためには、衝突領域周辺の真空度の向上および排気速度の増大の必要がある。そのため衝突領域周辺の改造を行い、イオン質量分析器を取り付けるとともに、既存のターボ分子ポンプを取り付け、衝突領域周辺の真空度の向上および排気速度の増大を計った。 3.効果的に多重計測を行うための二次元データ計測システムの設計を完了した。 これらの実験装置は立教大学理学部に設置されており、現在も研究は継続されている。実験装置構築の完了後、希ガス標的を用いて散乱H^-イオンと生成希ガス二価イオンの同時計測を試みることで、実験装置の動作確認を行う。その後、構成原子数が少ない二原子、三原子分子を用いて実験を行う。 実験結果の解析のため、高精度ab initio計算によるポテンシャル曲面の計算と、得られたポテンシャル曲面上での二次元波束計算を行う。そのために必要な物品も本年度に購入した。 二価分子イオンの解離過程による単分子反応の詳細な理解のためには、二価分子イオンの準安定ポテンシャル井戸の形状の情報が必要不可欠である。二価分子イオンの分光情報をさらに蓄積するため、O_2^<2+>の高分解能二電子移行分光を行った。観測スペクトルのバンド形を解析し、高精度ab initio計算との比較の結果、二価分子イオンのポテンシャル井戸の情報が二電子移行分光スペクトルにより得られることが判った。
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