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有機半導体薄膜上に付着した金属クラスターの反応性・拡散性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16750011
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 物理化学
研究機関京都大学

研究代表者

吉田 弘幸  京都大学, 化学研究所, 助手 (00283664)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
キーワード有機半導体 / 有機-金属界面 / クラスター / 薄膜 / PTCDA / 拡散 / 蒸着
研究概要

1.PTCDA薄膜上へのアルミニウムクラスター蒸着
代表的な有機半導体である3,4,9,10-perylenetetracalboxylic dianhydride(PTCDA)の薄膜上に1000量体前後のアルミニウム(Al)クラスターを蒸着し、透過型電子顕微鏡(TEM)と電子線回折(LEED)で調べた。また、通常の真空蒸着法によりAl原子を蒸着し比較した。この結果、クラスター蒸着では、Al微粒子が確認されたが、通常法ではAl微粒子は観測されなかった。このことは、Al原子はPTCDA薄膜中に容易に拡散するのに対し、Alクラスターは拡散しにくいことを示している。しかし、TEMで観測された粒子径は、もとのクラスターの粒子径よりも2倍以上大きく、PTCDA上のAl微粒子からもAlがPTCDA薄膜中に拡散しうることがわかった。
2.PTCDA薄膜へのアルミニウムの拡散機構の検討
PTCDA上のAlの拡散について、角度分解X線光電子分光法(ARXPS)により調べた。この結果、(a)蒸着中のAl原子と(b)蒸着後の金属Al(Al薄膜またはAl微粒子)は、ともにPTCDA薄膜中に拡散し、PTCDA分子と反応することがわかった。上の1の結果とあわせると、PTCDAとAlでは、通常蒸着法では(a)と(b)が同時に起こり、クラスター蒸着では(a)が抑制され主に(b)が起こると考えられる。
3.クラスター蒸着法の特徴をいかしうる有機半導体と金属クラスターの探査
PTCDAとAlの組み合わせでは、(b)が大きいため通常蒸着とクラスター蒸着のどちらでも有機薄膜中への金属の拡散が起こり、頭書の目的であるクラスター蒸着による有機・金属界面の制御には不向きである。そこで通常蒸着法とARXPSにより(b)が小さい有機薄膜と金属の組み合わせを探した。その結果、ペンタセン薄膜と金の組み合わせが蒸着後の金属の拡散が少ないことがわかった。そこで、現在、金クラスターの生成を試みている。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Deposition of Acrylonitrile Cluster Ions on Solid Substrates : Thin Film Formation by Intracluster Polymerization Products2006

    • 著者名/発表者名
      吉田弘幸, 佐藤直樹
    • 雑誌名

      J.Chem.Phys.B 110・9

      ページ: 4232-4232

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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