研究課題/領域番号 |
16750014
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
山口 有朋 理科大, 理工学部, 助手 (90339119)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | メソポーラスシリカ / 表面修飾 / 環境ホルモン / 吸着特性 / 再生処理 / 表面水酸基 / 吸着速度 / 触媒担体 |
研究概要 |
近年、ビスフェノールA(BPA)などの内分泌ホルモン作用を攪乱する疑いの有る環境ホルモンと称される化学物質による人体への影響が懸念されており、これらの除去は急務とされている。また、メソポーラスシリカ(MS)の用途拡大として、MSの表面への有機官能基の導入によるMSの機能化に関する研究が行われている。そこで本研究では、表面修飾を行ったMSを用いて、BPAの吸着を行った。さらに、溶媒による洗浄を行うことで、表面修飾MSの再生可能な吸着剤としての機能を検討した。 表面修飾MSのXRDパターンにおいてヘキサゴナル構造に帰属されるピークが観測され、規則的なメソ細孔構造を有することが分かった。さらにIRスペクトルにそれぞれの表面修飾MSにおいて、修飾した有機官能基に帰属できるピークが観測された。平衡濃度におけるBPA吸着量の変化を測定した結果、有機官能基1分子あたりのBPAの分子数には差が無く、修飾量の多いone-pot- synthesis法によって調製した表面修飾MSが大きい吸着量を示した。また、吸着量の時間変化を測定した結果、one-pot- synthesis法によって調製したMSは他のMSに比べ、非常に早い時間で吸着平衡に達することが分かった。再生処理操作におけるBPA吸着量の変化を測定した結果、活性炭などの炭素粒子への吸着量の大幅な低下が見られたが、表面修飾メソポーラスシリカは再生処理を行っても吸着量はほとんど変化しなかった。以上の結果より、表面修飾メソポーラスシリカは再生可能な環境ホルモン吸着剤として有効であることが明らかになった。
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