研究課題/領域番号 |
16750043
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機化学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
土井 貴弘 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20359483)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | 六方晶ペロブスカイト / ランタノイド / d-f電子間相互作用 / 二次元三角格子 / 磁気的フラストレーション / M_2O_9ダイマー / 磁気構造 / 構造相転移 / M2O9ダイマー / EPR |
研究概要 |
六方晶ペロブスカイト関連化合物を新規合成し、その構造・磁気的性質を明らかにした。 (1)六方晶Ba_6Ln_2Fe_4O_<15>におけるクラスター磁性 酸素欠損型ペロブスカイト派生酸化物Ba_6Ln_2Fe_4O_<15>の構造、磁性の研究を行った。この化合物が、通常のFe^<3+>イオンとしての挙動から大きくかけ離れた磁性を示し、それが結晶構造に由来する四量体Fe_4O_<15>を単位としたクラスター磁性であることを発見した。また、このクラスターが低温で反強磁性的に秩序化することやその磁気構造の決定、さらに、わずか2Tの磁場によってスピン再配列現象を起こす等の異常な磁気的挙動を見いだし、その原因を明らかにすることに成功した。 (2)ダブルペロブスカイトCa_2LnRuO_6の合成と磁気的性質 ペロブスカイト型酸化物Ca_2LnRuO_6の合成に成功し、LnO_6八面体とRuO_6八面体が交互に頂点共有した3次元ネットワーク構造を形成することを示した。導入したLnによっては部分的にCaサイトを置換し、その占有率がLnサイズに依存することが明らかになった。この置換の効果により、低温における反強磁性挙動が大きく変化することを見いだした。 (3)ランタノイドイオンが三角格子状に配列した化合物の磁性 六方晶ペロブスカイトBa_3LnM_2O_9における、ランタノイドの示す複雑な磁気的挙動のさらなる理解のため、類似の三角格子をもつ化合物の研究を行った。その結果、三角格子において顕著に現れる磁気的なフラストレーションによる異常な磁気的挙動を、新たにBa-Ln-O系、Na-Ln-O系において見いだすことに成功した。
|