研究課題/領域番号 |
16750105
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高草木 達 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30359484)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 自己組織化単分子層 / シリコン / (光)電気化学 / グリニャール試薬 / エッチング / ビオロゲン / 水素発生 / パターニング / 白金微粒子 / 電極触媒 |
研究概要 |
本年度は以下の2点について研究を行った。 1.シリコン表面上での(光)電気化学的有機単分子層形成過程の解明 電極として水素終端化p型シリコン単結晶、溶液としてグリニャール試薬(C_<18>H_<37>MgCl)のTHF溶液を用い、電極を正電位側に掃引するとオクタデシル単分子層が形成されることが全反射赤外分光法により確認された。またn型シリコンを電極とし、キセノンランプ照射による光電気化学法によっても単分子層は形成されるが、被覆率は上記の約6割であった。原子間力顕微鏡により、分子層形成反応中の表面観察を行ったところ、後者では表面が著しくエッチングされていた。X線光電子分光法の結果より、表面は一部塩素終端がされていることがわかり、光照射により生成した高酸化力のホールが、塩素と結合したシリコン原子のバックボンドを切断することでエッチングが起こったと考えられる。被覆率が低いのは、本来分子層形成反応に用いられるホールがこのエッチングに用いられたためと考えられる。 2.有機単分子層修飾シリコンを用いた光電変換デバイスの分子積層による高効率化 n型水素終端化シリコン単結晶表面に4-ビニルベンジルクロライドを単分子層として導入し、N-メチル-4-(4'-ピリジル)を作用させることで、ビオロゲン修飾シリコン電極を作成した。本ビオロゲン修飾シリコンは、塩化白金酸カリウム溶液に浸漬し、ビオロゲン(おそらくN部位)に吸着したPtCl^<4->を還元して白金微粒子とすることで、電気化学的水素発生に高い活性を示すことが、昨年度の結果からわかっている。本年度は1層目のビオロゲンを修飾後、ジブロモブタン,ビオロゲンを交互に反応、連結させることでビオロゲンの積層化を試みた。結果、5層まではビオロゲン吸着量及び白金析出後の水素発生電流は層数に比例して増加することを確認した。またp型シリコンを用いた光照射下でも同様な結果が得られた。
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