• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

二核マンガン錯体の粘土吸着による水の酸化触媒能の発現と機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 16750113
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 機能物質化学
研究機関新潟大学

研究代表者

八木 政行  新潟大学, 人文社会・教育科学系, 助教授 (00282971)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
キーワードマンガン錯体 / 酸素発生 / 水の酸化 / 光合成 / 光化学系II / 粘土化合物 / 協同触媒作用 / 酵素モデル
研究概要

光合成では、酸素発生錯体(Oxygen Evolving Complex;OEC)とよばれるマンガン蛋白が酵素となり、水の酸化による酸素発生を実現している。OECはMn_4O_xCaCl_yの化学組成を有することが知られているが、その化学構造の詳細および酸素発生機構は明らかにされていない。これまでOECモデルとして多くのマンガンオキソ錯体が合成されているが、触媒化学的に水から酸素を発生させた例は報告されていない。申請者は、末端水配位子を有するμ-ジオキソ二核マンガン錯体(1)を合成し、Ce(IV)酸化剤を用いて1の水の酸化触媒能を研究した。錯体1とCe(IV)酸化剤を水溶液中で反応させても全く酸素を発生しなかったのに対し、1をカオリンやモンモリロナイトなどの粘土化合物に吸着させることにより、1が触媒として働き、水から酸素が発生することを見出した。触媒機構を明らかにするために、錯体吸着量を変えて酸素発生速度を測定した。反応初期の酸素発生速度(V_<O2>/mol s^<-1>)と錯体1濃度の関係が二次依存性を示したことより、錯体1の二分子が関与した協同触媒作用により水から酸素が発生したと考えられる。1による水の酸化触媒反応で末端水配位子が重要であると考え、末端水配位子を持たないμ-ジオキソニ核マンガン錯体(2)を合成して2とCe(IV)酸化剤との反応を研究した。錯体1を用いた場合と比較して酸素発生量は著しく小さかった。これより末端水配位子が酸素発生機構で重要であることが立証され、末端水配位子からなるマンガニルオキソ基の分子間カップリングからO-O結合を形成し酸素分子を生成する機構が提案された。この成果を発展させて、ピリジル基を金属イオンへ配位させ、錯体それ自身を配位集積化させることをねらい、新規なOECモデル錯体である[Mn_2(O)_2(pyterpy)_2(OH_2)_2]^<3+> (pyterpy=4'-(4'''pyridyl)-2,2':6',2''-terpyridine)(2)(Fig.1)を合成し、2の酸素発生触媒能、電気化学特性および金属イオンによる配位集積について研究した。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Self-assembly of active IrO_2 colloid catalyst on an ITO electrode for efficient electrochemical water oxidation2005

    • 著者名/発表者名
      八木政行
    • 雑誌名

      Journal of Physical Chemistry B 109

      ページ: 21489-21791

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

URL: 

公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi