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低次元硫化物ナノ構造体の合成と触媒材料への展開

研究課題

研究課題/領域番号 16750130
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 環境関連化学
研究機関東北大学

研究代表者

小泉 直人  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50302188)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード水素化脱硫反応 / 4,6-DMDBT / CyDTA / 数値解析法 / 4,6-ジメチルジベンゾチオフェン / 水素化脱流反応 / 数値解析 / 反応経路 / キレート剤 / NiW触媒
研究概要

本研究ではこれまでに,N,W硫化物ナノクラスターを調製する際にCyDTAなどのキレート剤を用いると,NiとWからなる複合硫化物ナノクラスターが選択的に形成し,軽油中に含まれる難脱硫性化合物である4,6-ジメチルジベンゾチオフェン(4,6-DMDBT)の水素化脱硫(HDS)反応に対して著しく高い活性が得られることを見出している.昨年度は,このキレート剤の効果を明らかにするにあたって,キレート剤を用いないで調製した硫化物ナノクラスター上での4,6-DMDBTのHDS反応経路を詳細に調べ,これまでに知られていなかった反応経路を見出した.本年度はCyDTAの役割を検討した.
まず,反応の全体像を明らかにするため,4,6-DMDBTの転化率を広い範囲で変えて反応を行い,生成物収率と選択性の変化を調べた.その結果,本反応では転化率に依存して生成物が異なり,低転化率域(5〜10%)ではテトラヒドロジメチルジベンゾチオフェン(THDMDBT),ヘキサヒドロジメチルジベンゾチオフェン(HHDMDBT)とジメチルビフェニル(DMBPh),ジメチルシクロヘキシルベンゼン(DMCHB)が生成したのに対して,転化率が20〜80%の領域ではさらにジメチルビシクロヘキシル(DMBCH)も生成することが明らかとなった.数値解析法によって反応経路を検討した結果,CyDTAを用いて調製したNiW触媒上のHDS反応においても4,6-DMDBTとHHDMDBTのC-S結合の開裂と芳香環の水素化が同時に起こる経路,および4,6-DMDBTからHHDMDBTが直接生成する経路が存在することが明らかとなった.さらに,各経路の速度定数を,CyDTAを用いずに調製した触媒上のものと比較すると,CyDTAを用いて調製した触媒上では直接脱硫経路の速度定数が約2倍大きいことが明らかとなった.このことから,NiとWからなる複合硫化物ナノクラスターは4,6-DMDBTの芳香環を水素化することなくC-S結合を選択的に開裂する反応を促進すると推定された.

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Investigation of the reaction network for the hydrodesulfurization of 4,6-dimethyldibenzothiophene over NiW/Al_2O_3, W/Al_2O_3 and Ni/Al_2O_3 catalysts: Promoting effects of Ni2005

    • 著者名/発表者名
      Koizumi Naoto et al.
    • 雑誌名

      Prep.Pap.-Am.Chem.Soc.Dev.Pet.Chem. 50・4

      ページ: 382-385

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] HIGHLY ACTIVE CATALYST FOR HYDRODESULFURIZATION OF 4,6-DMDBT : EFFECTS OF THE CHELATING AGENT AND BORIC ACID2004

    • 著者名/発表者名
      Naoto Koizumi et al.
    • 雑誌名

      Prop.Pap.-Am.Chem.Soc.Dev.Pet.Chem. 49(3)

      ページ: 291-291

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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