研究課題/領域番号 |
16750160
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能材料・デバイス
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
宮武 健治 山梨大学, クリーンエネルギー研究センター, 助教授 (50277761)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 燃料電池 / 高分子電解質 / 膜 / プロトン伝導 / ポリエーテル |
研究概要 |
平成17年度はポリエーテル電解質(SPE-1)の改良と膜電極接合体の作成および燃料電池運転試験を行った。低加湿条件下でのプロトン伝導度の向上を目的として、イオン交換容量(IEC)を増大させ分岐または架橋点を導入して安定化した新型のSPE-1膜を合成した。これら分岐・架橋SPE-1膜のプロトン伝導度は未架橋膜に比べて高い値を示した。特に、高いIEC(2.50meq/g)を有する架橋膜ではその効果が顕著であり、100、120℃いずれの温度でも低加湿条件下でのプロトン伝導度を1桁程度向上させることに成功した。 SPE-1電解質を用いてコロイド沈着法により触媒層を調製し、燃料電池運転試験を実施した。電解質とカーボンブラックの組成比(SPE-1/CB)を変化させてカソード特性を調べたところ、電流密度900mA/cm^2におけるSPE/CB=1.0電極の白金質量活性は27A/gであり、ペースト法で調製した同じ組成の電極の約2倍高い活性が得られた。この値は、フッ素系電解質(Nafion)で最適化した電極の質量活性20A/gをも上回っている。また、Tafel勾配は理論値の70mV/decにほぼ一致した値が得られていることから、プロトンと酸素が十分に供給されていることが確認できた。 実用電位0.7Vにおける電流密度はペースト法電極の2倍(320mA/cm^2)に達した。コロイド沈着法により物質供給を阻害することなく触媒利用率が高められた結果、総合的な性能が大幅に向上したものと考えられる。さらに、濃度過電圧はコロイド沈着法のSPE/CB=0.5の電極が、最も低い値を示しており、高電流密度運転が要求される場合には、0.5≦SPE/CB<1.0の範囲が適していることを見出した。以上の成果から、新型ポリエーテル電解質を用いることにより燃料電池の高性能化が達成できることが明らかとなった。
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