研究概要 |
平成17年度の研究内容としては,(1)柔軟チューブの伸縮を利用した食事支援ロボットの口内への食べ物の搬送動作の解析,(2)NASTRANを用いたワイヤ駆動方式劣駆動フレキシブルマニピュレータの変形形状解析,(3)ワイヤ駆動方式における内力誤差による位置決め誤差の解析,(4)ワイヤ駆動システムのワイヤ配置に誤差を生じる場合のロバスト位置決めを行った. (1)柔軟チューブの伸縮を利用した食事支援ロボットの口内への食べ物の搬送動作の解析では,ワイヤの内力を積極的に利用することで,従来の食事支援ロボットでは,不可能であった口内への食べ物の搬送が安全に行えることを確認し,作業者が半自動で食事が行えるように,画像処理を組み合わせ,操作者の負担が少ないシステムを構築した. (2)NASTRANを用いたワイヤ駆動方式劣駆動フレキシブルマニピュレータの変形形状解析では,柔軟物体をマスバネダンパでモデル化し,さらにワイヤのモデルを追加し,ワイヤ張力に対する柔軟物の変形をシミュレーションした. (3)ワイヤ駆動方式における内力誤差による位置決め誤差の解析では,ワイヤの内力に誤差を生じている場合の位置決め精度を,シミュレーションと実験により解析を行った.本解析は初期段階として,柔軟物を含まないシステムを対象としたが,この結果は柔軟物を対象した場合に拡張可能であると考える. (4)ワイヤ駆動システムのワイヤ配置に誤差を生じる場合のロバスト位置決めでは,適そう制御を用い,ビジュアルサーボを実現し,シミュレーションおよび実験により有効性を確かめた.本手法は初期段階として,柔軟物を含まないシステムを対象としたが,この結果は柔軟物を対象した場合に拡張可能であると考える.
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