研究課題/領域番号 |
16760226
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
宮城 大輔 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (10346413)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 三次元有限要素法 / 高温超伝導ケーブル / 交流損失 / 希土類系超伝導導体 / 磁性基板 / 隣接導体間距離 / 高温超電導同軸多層ケーブル / n値 / 偏流解析 / シールド層 / 撚りピッチ / 同軸多層ケーブル / 導電率の異方性 |
研究概要 |
1.次世代(RE系)高温超伝導導体を集合導体化したときの交流損失の検討 低コスト化が期待される磁性基板を用いた超伝導導体(磁性基板導体)の交流通電損失の数値解析を行い、磁性基板の透磁率が大きいほど導体端部に電流が集中し、交流通電損失が増加することを明らかにした。また、磁性基板導体(比透磁率は3000)を無限平面並列配置としたときの交流通電損失特性は、非磁性基板導体のそれとは異なり、隣接導体間距離が0.2mmでも、隣接導体の影響をほとんど受けないことを明らかにした。さらに、単層円筒状配置型集合導体モデルにおいて、超伝導導体層が磁性基板に対して内側に位置するモデルと外側に位置するモデルそれぞれの交流通電損失を有限要素法により求めた。その結果、内側に位置するモデルでは、交流通電損失が磁性基板導体素線のそれよりも数倍大きくなり、外側に位置するモデルでは減少する結果が得られた。これらの結果は隣接導体間距離に大きく依存し、隣接導体間距離が近くなるほど、それぞれの特性が顕著となることを明らかにし、磁性基板導体による集合導体の交流損失は、非磁性基板導体のそれよりも導体構造に大きく依存することを明らかにした。今後の課題は、多層同軸ケーブルは電流容量が大きくなるため、磁性基板の磁気特性に磁気飽和などの非線形性を考慮した解析モデルによる検討が必要である。また、磁性基板も交流損失を生じるので、基板の損失も考慮した評価が必要である。 2.解析モデルの妥当性の検証 ノリスの楕円モデルおよびストリップモデルと解析モデルとの交流通電損失を比較し、一致することを確認した。また、二層高温超伝導ケーブルの通電実験を行ったが、素線間の電流不均一により、解析モデルの定量的な検証は行えなかった。しかし、撚りの影響により内側の層に流れる電流等の現象は解析モデルと同様であり、ある程度の妥当性は示された。
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