研究課題/領域番号 |
16760246
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
間中 孝彰 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (20323800)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 非線形光学 / 有機FET / ペンタセン / 表面電位 |
研究概要 |
本研究ではデバイス構造下におけるチャネル間ポテンシャルプロファイルの可視化手法を確立し、スペクトル測定法を併用することで、界面を含む有機材料中の空間電荷分布とエネルギー分布を同時に決定することを目的とする。本年度は実際にFET構造からのSHGを観測した。この際に、顕微分光への準備段階としてマクロなスポットからのSHGを観測し、次いで実際に顕微SHG分光を実施した。 レーザーのビーム径を約1mmに絞り、ペンタセンFETのチャネル部分から発生するSHG信号をFETを動作させながら測定した。その結果、FETがOFF状態ではソース-ドレイン間電圧の印加によって、SHGの増大が認められた。このSHGに関して、スペクトルを測定すると、前年度測定した表面電位により発生するSHG信号と一致する波長でピークを持つことがわかり、実際に外部電圧印加によって発生した信号であることがわかった。このFETをON状態にすると、この増大したSHG信号が大きく減少することがわかった。これは、本来絶縁体的であるペンタセン薄膜がゲート電圧印加によってキャリアが注入されたためと結論した。SHGは物質中の電界によって誘起されているため、注入された電荷によってはじめに形成されていた電界が偏歪され、SHG信号が減少したと解釈できる。このように、実際にSHGによって電界が評価できることが明らかとなったため、続いて顕微SHG測定を行った。顕微SHG測定では、チャネル間の20μm程度の領域から発生するSHGを観測する。この際、このスポット位置を順次ずらすことで、チャネル間の電界分布を測定できるようにした。その結果、OFF状態では電界の集中が確認でき、これをON状態にすることで、注入電荷により電界分布が滑らに変化する状態に転移することが明らかとなった。
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