研究課題/領域番号 |
16760269
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
清水 大雅 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (50345170)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 電界吸収型光変調器 / 全光スイッチ / 全光波長変換 / 相互位相変調 / InGaAlAs / 非線形偏波面回転 |
研究概要 |
近年のインターネット通信量の増加により、高速・大容量といった特長をもつ光ファイバ通信の重要性がますます高まっている。光ファイバ通信システムでは、光信号の高速化に向けての研究が進められているが、光信号のオン・オフを電気的に制御する現在の方式ではその高速化に限界があるため、今後は光信号を光で制御する全光スイッチや全光波長変換が重要になってくると考えられる。全光波長変換素子においては、さらに光信号波形を再生することが求められている。全光スイッチや波長変換を構成するデバイスには非線形性が必要であり、これまで、半導体光増幅器、電界吸収型光変調器や光ファイバを用いた研究が進められている。この中で、電界吸収型光変調器は、小サイズ、高速・低電圧動作が可能などの優れた特長を有している。そこで本研究では電界吸収型光変調器を用いた全光スイッチ・波長変換の開発に取り組んだ。 今年度は前年度までに開発した、InGaAlAs多重量子井戸電界吸収型光変調器の電界吸収特性・相互光変調特性の偏波依存性を利用した非線形偏波面回転現象を用いて、25dBの消光比を有し、わずかな入力光強度の変化に対して大きな出力光変化を実現する光信号波形再生機能の一部を実現した。さらに10GbpsのRZ入力光信号に対して動的波長変換動作を実証し、アイ開口を観測した。 また、非線形偏波面回転現象を用いた全光波長変換において、消光比の増大、及び、必要な入力励起光強度を下げるための、InGaAlAs多重量子井戸吸収層の量子井戸幅・歪の設計を行い、入力励起光強度を7dB下げることが可能であることが見積もられた。現在、引き続き実証を試みている。 これらの研究成果は2005年度において2件の国際会議にて発表し、2006年度に1件の国際会議にて発表予定である。
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