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下水汚泥からの有機結合態重金属類の除去機構に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16760438
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 土木環境システム
研究機関岩手大学

研究代表者

伊藤 歩  岩手大学, 工学研究科, 助教授 (90312511)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード下水汚泥 / 緑農地利用 / 有害物質の除去 / 有機結合態重金属類 / 除去機構 / 有効利用
研究概要

本研究では、安全な下水汚泥の緑農地利用を推進するうえでの下水汚泥中重金属の効率的な除去法を提案するために、下水汚泥中重金属の存在形態として下水汚泥中のタンパク質と関連のある有機結合態重金属類に着目し、それらの溶出機構について検討を行った。有機結合態重金属類は平成16年度に検討を行った方法により可溶性タンパク質、脂溶性タンパク質及び細胞外高分子と関連のある3つの画分に分画した。下水汚泥からの重金属溶出除去法としては、pHを硫酸により2,3,4に低下させ、それぞれのpH条件下で過酸化水素(2%)あるいは硫酸第二鉄(1.5g-Fe/l)を添加した条件といずれも添加しない条件とした。pH2では過酸化水素あるいは硫酸第二鉄を添加した条件で下水汚泥から重金属類が効果的に除去され、特に、Cuについてはその除去効果が顕著であった。そこで、重金属溶出除去操作前後での下水汚泥中の有機結合態重金属を分画した結果、硫酸第二鉄を添加した条件では細胞外高分子と関連のあるCuの含有量が低下していることが分かった。さらに、硫酸第二鉄添加による有機結合態重金属の溶出機構を明らかにするために、重金属溶出除去操作前後での細胞外高分子画分の分子量分画とそのフラクション中のCu濃度の分析をSEC/ICP-MS法によって行った。その結果、分子量が13.7〜67kDaの範囲内にある細胞外高分子と関連のある有機結合態Cuの溶出除去によるものであることが明らかになった。
さらに、より効果的な重金属溶出除去法を開発するために、低pH条件下で硫酸第二鉄と過酸化水素の双方を添加した方法による下水消化汚泥からの重金属の溶出除去を検討した。その結果、硫酸第二鉄あるいは過酸化水素単独の場合に比べて重金属の溶出が促進され、脂溶性タンパク質や細胞外高分子と関連のある重金属を効果的に除去できることが分かった。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Distribution of heavy metals bound organically in anaerobically digested sludge and their elution mechanism2005

    • 著者名/発表者名
      A.Ito, H.Kawaguchi, J.Aizawa, T.Umita
    • 雑誌名

      Proc.of 2005 IWA-ASPIRE Regional Conference and Exhibition (CD-ROM)

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 下水消化汚泥からの有機結合態重金属の溶出特性に関する研究2005

    • 著者名/発表者名
      後藤宏幸, 伊藤歩, 海田輝之, 相澤治郎, 川口博
    • 雑誌名

      第42回下水道研究発表会講演集

      ページ: 1101-1103

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Distribution of heavy metals bound organically in anaerobically digested sludge and their elution mechanism2005

    • 著者名/発表者名
      A.Ito, H.Kawaguchi, J.Aizawa, T.Umita
    • 雑誌名

      Proc.of 2005 IWA-ASPIRE Regional Conference and Exhibition (発表予定)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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