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平成18年度は、前年度に引き続き、角形鋼管柱の短柱圧縮試験、および一定軸力と一定振幅の繰返し曲げを与える実験を行った。また、角形鋼管柱の局部座屈解析モデルの構築を行なった。
角形鋼管柱に一定軸力と一定振幅の繰返し曲げを与える実験に用いた角形鋼管柱の幅厚比は、前年度と同様の22.1、29.4、41.5に加えて、33.5を追加したの4種類である。実験は、軸力比が0.1、0.2、0.3の一定値となるよう軸力を保ちながら一定の繰返し振幅(±0.02radおよび±0.03rad)の強制変位を与える方法で行った。
平成18年度は上記の実験に加えて、角形鋼管柱が局部座屈を生じて耐力劣化する挙動を表現可能な局部座屈解析モデルを構築した。解析モデルに与えた分割数、局部座屈域の長さ等は、実験結果と解析結果を比較しながら試行錯誤によって定めた。解析結果は、平成17年度および平成18年度に行なった短柱圧縮試験、圧縮引張繰返し試験、および一定軸力と一定振幅の繰返し曲げを与える実験の結果と比較した。解析結果は、処女載荷サイクルで実験結果よりも耐力を過小に評価するが、繰返しによって耐力低下する荷重-変形関係を、比較的良好な精度で追跡することが可能であることを示した。
これらの実験結果および解析結果から、一定軸力と一定振幅の繰返し曲げを受ける角形鋼管柱の弾塑性履歴挙動を得るとともに、細長比が30の角形鋼管柱に対して、耐力が全塑性モーメントに低下する点までの累積塑性回転角(保有性能)を、軸力比別に算定した。
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