研究課題/領域番号 |
16760624
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
触媒・資源化学プロセス
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
水垣 共雄 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (50314406)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | デンドリマー / デンドロン / ナノリアクター / パラジウムナノ粒子 / アルコール酸化反応 / アリル位置換反応 / 自己集合 / Pdナノ粒子 / Pd-Ptナノ粒子 / 向山アルドール反応 / 選択的水素化反応 |
研究概要 |
末端修飾ポリアミンデンドリマー内部でのサブナノサイズ金属超微粒子触媒の開発 デンドリマー内部のナノ空孔を利用し、これまで調製が困難であったサブナノサイズの金属超微粒子の調製を試みた。 第3世代のポリアミンデンドリマーの末端アミノ基をデカン酸塩化物やトリエトキシ安息香酸塩化物で処理し、カプセル化デンドリマーを合成した。所定量のデンドリマーのクロロホルム溶液に二価のパラジウム塩(Na_2PdCl_4)水溶液を加え、室温で所定時間撹拌すると、有機層に、パラジウムイオンを抽出することができる。有機層を水素化ホウ素カリウム(KBH_4)水溶液で還元、溶媒を減圧下で留去すると、パラジウム/デンドリマー複合体が得られる。XAFS測定から求めたPd-Pd結合の平均配位数は、仕込みのPd/デンドリマー比によって変化するが、4〜8程度であり、これは金属数7〜8程度の粒子径1nm以下のPd超微粒子が生成していることを示唆している。 これらのサブナノPdクラスターは、一般的な調製法により得られる数nmの粒子と比較して、異なる触媒活性が得られることが期待できる。そこで、粒子の構造に反応性が依存するアルコール酸化反応や、一般的にPd粒子では反応が進行しないアリル位置換反応における触媒活性を検討している。 アルコール酸化において、分子状酸素を酸化剤とするアルコール類、中でもアリル型アルコールに対して反応性が高いことがわかった。本触媒では、酸化的脱水素化反応の他に水素移行反応や水素化分解反応も進行する。アリル位置換反応は、一般的にホスフィン配位子の添加を必要とし、Pd粒子のみではほとんど反応が進行しない。一方、本サブナノPd粒子では、ホスフィンなど配位子の添加を必要とせず反応が進行することを見出した。デンドリマーの世代数を4世代にすることで触媒活性は増加する。デンドリマー内部でサブナノサイズの粒子が安定化され、活性が向上したものと考えられる。
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