研究課題/領域番号 |
16760647
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
久志野 彰寛 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測フロンティア研究部門, 産総研特別研究員 (60360723)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 機械式冷凍機 / 超伝導検出器 / 同軸ケーブル / 低振動 |
研究概要 |
0.3Kやそれ以下の極低温で動作する超伝導放射線検出器は、天文衛星を用いた自然科学分野から地上の材料分析といった応用分野まで、さまざまな領域での活躍が期待されている。その多くの場合で効率良い測定のために検出器の大面積化が求められ、室温から極低温までを、如何にして熱流入を抑え、かつ低ノイズで配線するかが大きな課題となっていた。研究代表者の所属する産業技術総合研究所計測フロンティア研究部門では、飛行時間質量分析法(TOF-MS)への応用をめざし、100素子でセンチメートルサイズの領域をカバーする、アレイ型の超伝導トンネル接合(STJ)検出器を開発してきた。科研費補助金による研究の二年目である平成17年度は、STJ検出器を冷却する寒剤フリー冷凍機の低振動化を図るために、0.3Kステージから熱伝導の悪いケプラーを用いて検出器の搭載部分を支持させ、この状態で0.3K以下の動作温度を一週間程度維持することに成功した。これはSTJ検出器を用いて質量分析を行うに際し、十分に長い測定時間を確保するものと言える。さらにこの冷凍機を用いてSTJ検出器のX線に対するスペクトルや良好な電流電圧特性を取得することにも成功し、最終的に超伝導検出器のパフォーマンスを損ねない、低振動の機械式冷凍機と、低熱伝導率、低ノイズの配線を実証することができた。この結果をCryogenics等の論文に発表し、11th International Workshop on Low Temperature Detectorsや2005 Cryogenic Engineering Conferenceといった国際会議で報告を行った。
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