研究課題/領域番号 |
16760676
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核融合学
|
研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
増崎 貴 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (80280593)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 大型ヘリカル装置 / 複合磁力線構造領域 / ヘリカルダイバータ / 高速掃引型静電プローブ |
研究概要 |
大型ヘリカル装置LHDの最外殻磁気面外側の開いた磁力線領域は、統計的磁気面領域、残留磁気島、ヒゲ構造、ラミナー領域が共存しており、複合磁力線構造領域であると言える.このような領域におけるプラズマ輸送を明らかにするため、周辺プラズマ部において高速駆動型の静電プローブによるプラズマ分布計測を行った.主としてイオン飽和電流分布計測を行い、以下の計測結果及び考察を得た.(1)ヒゲ構造部及びラミナー領域におけるイオン飽和電流分布特性を明らかにするため、ヒゲ構造が観測しやすい磁気軸位置R=3.9mの磁場配位において計測を行った.外部擾乱磁場を印可して周辺の磁力線構造を変化し、イオン飽和電流分布が追随して変化することを観測した.(2)強磁場運転(中心トロイダル磁場強度Bt=2.54T)及び弱磁場運転時(Bt=1.54T)の分布を比較し、ヒゲ構造領域の微細な磁力線構造とイオン飽和電流分布の対応が、弱磁場放電時には強磁場放電時に比べて鈍ることが観測された.このことから、輸送係数が磁場強度に対して負の依存性をもっていると考えられる.(3)さらに強磁場放電時でも、低密度放電に比べて高密度放電時の方がイオン飽和電流分布は磁力線構造をよく反映することが分かった.この時、イオン間及び電子間の衝突平均自由行程は一桁程度変化しているが、平均自由行程の短い高密度放電時にイオン飽和電流分布が磁力線構造を反映していることから、輸送係数に温度に対する正の依存性があると考えられる.(4)放射崩壊限界に近い高密度放電時の計測では、バースト的に磁力線を横切る粒子輸送の一つの指標である、イオン飽和電流信号の正のパルスが観測されているが、その発現は空間的に限られており、バースト的な輸送現象と磁力線構造との間に何らかの関係があると推察されるが、現在解析を継続中である。
|