研究概要 |
本研究では、ミリ波・サブミリ波領域の電磁波、特に超高次モードミリ波・サブミリ波発生の物理機構の解明を行い、ミリ波・サブミリ波領域における伝搬特性、モード変換の発生機構の解明を行う事を目的とする。特に、多くのプラズマ研究装置で普遍的に役立ち、核融合分野の研究に欠かせない、ジャイロトロンに於けるモード変換並びに伝搬の特性を系統的に体系化する事を核融合研究面での研究目的としている。上記を実現するために、平成16年度に於いて、電磁波モード発振計算に非線形テーパ形状を含めた広範な境界条件において適用可能な計算コードを導入し、モード変換器の形状をパラメータとした計算機シミュレーションと発振特性実験でこれを実証し、高精度で適用範囲の広い計算法を確立した。非線形テーパ形状を含めたモード変換器の形状をパラメータとした計算機シミュレーションを行い、高効率なモード変換器の形状の検討を行った成果として、モード変換器放射器出口からの放射効率が99.5%になる内部形状にモード変換器を最適化することができた。以上の成果に基づき、今年度は、上記の手法により設計した高効率モード変換器を搭載した超高次モードTE31,12ジャイロトロンを製作し、1MWを超え発振出力での発振実験を行い、測定された出力電磁波の電場強度分布と計算結果とを比較したところ、分布がよく一致し、モード変換器の設計・製作の妥当性を実証した。これにより、大電力実験に於いて高効率モード変換の高効率化を実証した。それにより、初めての超高次モードTE31,12/170 GHz/1.6MWの発振実証実験に貢献することができた。
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