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膜透過化細胞を用いたinvitroでのX染色体不活性化の誘導とその作用機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16770003
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 遺伝・ゲノム動態
研究機関京都大学

研究代表者

後藤 友二  京都大学, 医学研究科, 科学技術振興助手 (70362522)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワードX染色体不活性化 / Xist / アンチセンスRNA
研究概要

哺乳類では、雌(XX)雄(XY)間でのX染色体の遺伝子量を補正するために、雌で2本のX染色体の一方の遺伝子発現を一括して抑制している(X染色体不活性化)。不活性化はヘテロクロマチン化を伴う染色体レベルの遺伝子発現抑制機構であり興味深い現象であるが、不活性化は発生初期に母体内で起こるため現場を捉えることが困難であり、in vitroモデル系の必要性が高まっている。本研究では不活性化の新しいモデル系の確立と共に不活性X染色体の解析を試みた。
不活性化は、将来不活性化されるX染色体上のXist遺伝子が発現することによって始まり、この遺伝子の転写産物は機能性RNA分子として不活性化されるX染色体上に局在するようになる。これに同調するように不活性化されるX染色体のクロマチンのヒストンは、その全域に渡ってヘテロクロマチン様の修飾(ヒストンH3の9番、27番リジン、ヒストンH4の20番リジンがメチル化される)を受け、X染色体は不活性化されていくと考えられている。従って、Xist遺伝子の発現、Xist RNAの不活性X染色体への局在やヒストンの修飾を調べることで不活性化が誘導されたかどうかを検証できる。そこでオリゴDNAをプローブに用いたFluorescence in situ hybridizationによりXist RNAの局在を検出できるようにし、クロマチン免疫沈降法により活性X染色体と不活性X染色体のヒストンの修飾状況を調べた。その結果、H3の9番リジンとH4の20番リジンは不活性X染色体上の遺伝子の全域で均一にメチル化されているのに対し、H3の27番リジンは非常に限られた部位でのみメチル化されていることが明らかになった。これらは活性Xでは見られなかったことから、今後は、これらをマーカーとして膜透過処理細胞を用いた不活性化の新しいモデル系の確立を試みる。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Imprinting along the Kcngl domain on mouse chromosome 7 involves repressive histone methylation and recruitment of polycomb group comnlexes.2004

    • 著者名/発表者名
      Umlauf, D., Goto, Y., Cao, R., Cerqueira, F., Eagshal, A., Zang.Y., Feil, R.
    • 雑誌名

      Nature Genetics 36・12

      ページ: 1296-1300

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] バイオマスターシリーズ 転写研究 集中マスター2005

    • 著者名/発表者名
      後藤 友二
    • 総ページ数
      172
    • 出版者
      羊土社
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2025-11-18  

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