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深海性小型底生生物の群集構造・種多様性の空間変異とその決定要因に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16770012
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 生態・環境
研究機関熊本大学 (2006)
東京大学 (2004-2005)

研究代表者

嶋永 元裕  熊本大学, 沿岸域環境科学教育研究センター, 助教授 (70345057)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2005年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード深海 / 底生生物 / メイオベントス / 底生カイアシ類 / 種多様性 / 群集構造 / 空間変異 / ソコミジンコ類
研究概要

一様な環境が広がる深海において,深海底生生物群集の高い多様性が維持される機構を解明するために,私は,深海性底生カイアシ類(主としてソコミジンコ類)の代表グループであるセルヴィニド類(Cerviniidae)の,相模湾内外における群集の種構成と多様度の空間変異を調べ,セルヴィニド群集の種構成は深度と共に変化するものの,数10kmスケールでは完全に入れ替わらない事を示してきた.平成18年度はこれらの結果を踏まえ,より小さいスケール(<kmでの空間変異を調べるべく,2005年8月に相模湾上部漸深海底(35゜04.4'N,139゜.32.7'E,水深750m)においてマルチプルコアラー採泥器で3回行われた採集(各採集点間の距離はそれぞれ数100m)で得られた12本のコアサンプル(各測点から4本,コア間の距離は約10-30cm)を元に,セルヴィニド群集の各コア間の類似度,及び種構成変化と環境要因との関係の解析を試みた.
主成分分析の結果,同じ測点で採集されたコア間の類似度は,測点間の類似度よりも高いという事はなく,群集に数10cmスケールのパッチ構造は存在しない事が示唆された.各コアの第一主成分値は,それぞれの種構成を示す指数として用いる事ができる.この第一主成分と,堆積物中のクロロフィル由来物質,粒度組成,生物由来の構造物の量などの環境要因との関連を調べたところ,いずれの項目とも有意な相関は見出されなかった,セルヴィニド類は,海底直上の海水中にも存在する事が知られており,これは彼らの高い遊泳能力を示唆する.この遊泳能力が,セルヴィニド類の群集構造が堆積物の性質と強い関連性を示さなかった原因の一つと考えられる.これら一連の研究から,深海性ソコミジンコ群集の分布パターンの典型例の一つが示されたと考える.今後は,ソコミジンコ類の別の科,あるいは別の高次分類群の解析から,深海底生生物の空間変異の普遍性と多様性を解明する必要性がある.

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 図書 (1件)

  • [図書] カイアシ類学入門2005

    • 著者名/発表者名
      長澤 和也
    • 総ページ数
      326
    • 出版者
      東海大学出版会
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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