研究課題
若手研究(B)
レグインスリンは、ダイズ種子でその存在が確認された分子量4kDaの生理活性ペプチドであり、その受容体タンパク質であるLBPに特異的に結合する。LBPは、分子量170kDaのタンパク質であり、レグインスリンが結合することで活性化される新奇な受容体様タイロシンキナーゼである。LBPは植物の原形質膜や細胞壁に局在するため、細胞内外の何らかの信号変換を行い、植物の成長や分化に関する情報伝達に関わると考えられている。平成16年度は、精製・結晶化条件を改良し、放射光実験施設PF BL5Aにおいて、2.6Å分解能の回折強度データを収集することに成功している。平成17年度は、硫黄原子の異常分散効果を利用したS-SAD法による構造解析の試み、X線溶液散乱を用いた低分解能溶液構造解析を行った。また、結晶化条件を改良し、2.5Å分解能のネイティブデータを収集することができた。1)S-SAD法による構造解析の試みCrKα線源、波長2.29ÅのX線を用いて、ネイティブ結晶の回折強度データを収集した。このデータに対し、いくつかのプログラムを用いて硫黄原子の探索を行ったが、有意な解の組を得ることができなかった。S-SAD法は非常に高精度な回折データを必要とするため、さらなる結晶化条件の改良および測定条件の工夫が必要であると考えられた。2)溶液構造解析高純度に精製したLBPを用いて、X線溶液散乱法とDummy Atom Model法を用いて、LBPの低分解能溶液構造解析を行った。その結果LBP4量体の会合状態を明らかにすることができた。
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