研究課題/領域番号 |
16770092
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮寺 浩子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40361464)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 蛍光相関分光法 / シグナル伝達 |
研究概要 |
蛍光相関分光法によって相互作用解析を行うためには、タンパク質の機能・構造に影響を及ぼさない部位に低分子蛍光分子を標識する必要がある。このため、申請者はN末端への部位特異的蛍光修飾を行うために、N末端にセリンを有する組換えタンパク質の発現を行うための発現ベクターを構築した。また、N末端セリンの酸化と、ヒドラジン化した蛍光分子の重合による、タンパク質のN末端を部位特異的に標識する方法により蛍光標識を行った。さらに、この方法で蛍光標識した組換えタンパク質を未標識タンパク質や未反応蛍光分子から分離・精製するための条件を検討し、HPLCによって分離・精製する方法を確立した。解析に用いるリガンドをこの方法で発現・標識・精製し、その溶液中での動態を蛍光相関分光法で測定した結果、蛍光標識リガンドが、生体内と同様、高濃度でホモ3量体を形成することが確認された。また、大腸菌・酵母などのさまざまな組換えタンパク質発現系を検討し、ショウジョウバエ細胞株S2発現系が、タンパク質の種類・性質に関わらず、本研究で用いる組換えタンパク質の発現に最も最適であることを確認した。 また、受容体などの膜タンパク質は、膜画分からの可溶化が必要であり、化学的な蛍光修飾反応後の精製が困難であることが予想されたため、蛍光タンパク質との融合により、蛍光修飾することとした。蛍光相関分光法に使用する蛍光分子は、高い蛍光強度と安定性を持つ必要がある。そこで、一般的に用いられている数種の蛍光タンパク質について、蛍光相関分光法で蛍光を検出することが可能であるかを、これらの蛍光タンパク質を組換えタンパク質として調製し、確認した。その結果、緑色蛍光タンパク質としてEGFP、赤色単量体型蛍光タンパク質としてmKO1が使用可能であることが明らかになった。
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