研究課題/領域番号 |
16770114
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
橘木 修志 大阪大学, 生命機能研究科, 助教授 (70324746)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 錐体視細胞 / トランスデューシン / 視物質キナーゼ / GRK / 光応答 / 視細胞 / 錐体 |
研究概要 |
1.桿体・錐体におけるG蛋白質活性化反応の速度の違いに関する解析 視細胞では、光を受容した光受容蛋白質が、三量体G蛋白質トランスデューシン(以下Gtと略記)を活性化することにより酵素カスケードを駆動し、受容器電位を発生させる(光応答)。脊椎動物の網膜に存在する二種類の視細胞(錐体と桿体)のうち、錐体の光に対する感度が桿体と比べて著しく低い原因として、錐体でのGtを活性化する反応の効率が桿体よりも低いことが挙げられる。この効率の低さは、錐体で発現している光受容蛋白質、あるいはGtのいずれかによってもたらされていると思われる。そこで、そのどちらが原因であるかを解析することを目的として、生化学的な解析を行った。一連の解析から、効率の低さをもたらしている原因がGtの側にあることを示唆する結果を得ることが出来た。 また、一連の研究の過程で、活性型GtおよびGtの標的蛋白であるPDEを精製することに成功し、桿体型/錐体型Gtが桿体型/錐体型PDEを活性化する際の効率の違いも検討出来るようになった。今後、錐体において活性化GtがPDEを活性化する効率が低い原因が明らかに出来ると考えている。 2.錐体における活性型Gtの速やかな不活性化に関わる分子メカニズムの解析 活性型になったGtは、結合したGTPをGDPに加水分解して不活性型に戻る。これまでの我々の研究から、Gtの不活性化が、錐体では非常に早くおこることを明らかにした。この現象は、錐体の応答が早く終息することに関係すると考えられる。錐体で、このような素早い不活性化が生じる原因として、錐体のGAP (GTPase activating protein)の発現量が多いことが示唆されている。この仮説を明らかにするために、抗GAP抗体を作製し、Western blotによる定量が出来るようになった。
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