研究課題/領域番号 |
16770149
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
関元 敏博 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20305634)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | Notch / 核移行 / importin |
研究概要 |
本研究は細胞膜に結合しているNotch1からその細胞内ドメインが切り出された後、どのような輸送経路によって核へ運ばれるのかを分子レベルで解明することを目的としている。ここまでの研究により、Notch1細胞内ドメインのN末端部分が核移行シグナルとして機能することを示し、核輸送因子であるimportin α/βのシステムによって核へ輸送されることをin vitroにおける無細胞性輸送系により明らかにした。これらの結果から、当初の目的であるNotch1細胞内ドメインの核移行経路を分子レベルで解明できたといえる(投稿準備中)。興味深いことに、Notch1細胞内ドメインは核移行に必要なN末端領域を欠失させても、細胞質抽出液存在下で核への移行活性を少ないながら保持していた。このことはNotch1の細胞内ドメインにはN末端領域以外に核移行を担う領域があることを示唆しているとともに、その核移行には何らかの細胞質性因子が関わっていることが予想される。種々の欠失変異体を用いた解析から、Notch1の細胞内ドメインにはN末端領域以外にも少なくとも2ヵ所の領域が核移行を促進していることが明らかとなった。しかしながら、これらの領域をさらに削ることによって作成した変異体も核移行活性を同等に保持していた。これらのことから、Notch1の細胞内ドメインは複数の核移行シグナルを持つことが予想されるが、それらの正確な配列決定には至っていない。また当研究室で保有している核輸送因子を用いた結合実験においても、importin αを除くいずれの因子もN末端領域を除いたNotch1細胞内ドメインに対して有意な結合活性を示さなかったことから、新規の輸送因子による核輸送の可能性が考えられる。
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