研究課題/領域番号 |
16770155
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
山口 智広 兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 助手 (50347530)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 脂肪滴 / CGI-58 / ペリリピン / 脂質代謝 / 3T3-L1細胞 |
研究概要 |
・CGI-58複合体の成分"MADP"の角析----CGI-58がペリリピン以外にどのようなタンパク質と相互作用するのか、免疫沈降法による複合体の同定を試み、80kDaのWDドメインを有するタンパク質を同定し、これをMADPと名付けた。本年度はMADPの機能についてRNAi法により検討した。結果としてMADPのノックダウンは3T3-L1脂肪細胞への分化促進を引き起こし、MADPが脂肪細胞の分化を抑制する因子であることがわかった。 ・新規脂肪滴局在タンパク質"MLDP"の機能解析----心臓に高発現し、脂肪滴に局在する新規のPATドメインタンパク質MLDPを見出した。本年度はMLDPのin vivoでの機能を探るため、そのノックアウトマウスの作製を行った。ターゲッティングベクターの構築からキメラマウスの作製まで過程は順調に進み、現在ヘテロマウスの作製に成功している。今後、ノックアウトマウスを作製し表現型の解析を行う。 ・皮膚肝臓由来の細胞でのCGI-58の役割----前年度までに、脂肪細胞の脂肪分解におけるCGI-58の役割を検討し、CGI-58自身にはリパーゼ活性はないが、脂肪細胞のリパーゼであるATGLのアクチベーターとして機能することを見出した。本年度は、皮膚や肝臓由来の細胞におけるCGI-58の役割について検討を行った。肝臓由来のHepal細胞でRNAiによりCGI-58をノックダウンすると、脂肪細胞の場合と同様に脂肪滴の異常な蓄積が認められた。RNAiの細胞ではグリセロールの培地中への放出が抑制されており、脂肪分解が促進されていることが示唆された。また、CGI-58はB16メラノサイト細胞でも発現しており、CGI-58は脂肪細胞だけでなく、全身の細胞で脂肪分解に寄与することが示唆された。本研究により、CGI-58が新たなリポリシスの制御因子であることが明らかとなった。
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