研究課題/領域番号 |
16770179
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
進化生物学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小笠原 道生 千葉大学, 理学部, 助手 (00343088)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 下等脊索動物 / ナメクジウオ / ホヤ / 鰓 / 鰓裂関連遺伝子 / 進化 / 脊索動物 / 鰓裂 / 遺伝子発現 / 分子進化発生 |
研究概要 |
頭索類ナメクジウオは、下等脊索動物のなかでも脊索動物の基本的体制を終生保持し続ける動物群であり、ゲノム構造がシンプルであることから脊索動物に共通するボディープランを研究する上で有用な動物群だと考えられている。前年度においては、ナメクジウオ成体の咽頭領域のcDNAライブラリーをベースに、多検体切片ISH法を用いて多数の鰓裂関連遺伝子を見いだした。本年度は、これらの遺伝子のシークエンス解析を行った結果、cytochrome oxidase subunit I(cosI)およびdermatopontinがナメクジウオの鰓葉で顕著に発現していることを見いだした。このナメクジウオの鰓におけるcosIの顕著な発現が下等脊索動物ホヤでも共通して見られるかどうかを解析したところ、カタユウレイボヤ幼若体の鰓孔周縁細胞群でも顕著な発現が見られ、鰓におけるcosIの顕著な発現は下等脊索動物間で保存されていることがわかった。一方、細胞外マトリックス分子をコードしコラーゲン繊維の形成機構に関与すると考えられているdermatopontinは、進化的には海綿・カタツムリから脊椎動物まで多くの生物種での存在が明らかになっているにもかかわらず、ホヤ関連のESTおよびゲノムデータベースから相同遺伝子を見いだすことは出来なかった。ナメクジウオの他の鰓裂関連遺伝子に関しては、シークエンス解析の結果クローン内のcDNA長が短かいことがわかり、cDNAライブラリーのスクリーニングを行ったが、鰓裂関連遺伝子のクローンの多くが不完全長であることがわかった。そこで今後は、ナメクジウオゲノムの解読後のアノテーション作業に参加することで、鰓裂関連遺伝子の全体像を効率的に明らかにすることを目指すことを予定している。
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