研究課題/領域番号 |
16770185
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人類学
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
近藤 恵 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助手 (40302997)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ジャワ原人 / サンギラン / アルゴン-アルゴン年代測定 / インドネシア / ホモ・エレクトス / Ar / Ar年代測定 |
研究概要 |
インドネシア・ジャワ島では、古人類化石骨資料が多数発見されている。これらは、人類進化史において、アフリカで誕生したと考えられる人類が、世界各地へ、いつ、どのようにして拡散していったかを推察する上で重要な情報を与えるものである。また、これらは東方アジアの前期〜中期更新世の文化のルーツを探る上でも鍵となる情報を与えるものとして、重要視されている。一部のジャワ原人化石については、かつて、東アフリカ出土の約190〜170万年前の資料との形態的な類似が指摘されたこともあったが、1980年代〜1990年代に行われた日本の研究者ら(近藤恵を含む)による地質学的・年代学的研究成果からは、ジャワの古人類は最も古いものでも110万年を超えることはないと結論づけられ、東アフリカの資料との対比は年代的にも矛盾すると考えられた。しかしながら、近年、米国の研究チームにより、堆積物中鉱物のアルゴン-アルゴン測定の結果から、人類化石の出土層は180万年を超えるという結果が発表されたことにより、ジャワの古人類の年代に関して議論が再燃している。しかし、これらの人類化石骨が発見された地域は、ダイナミックな地殻変動の結果、その層序が非常に複雑化している上、各地層において二次的な堆積物も多量に含まれている状況が確認されており、地質学・層序学の専門家によっても正確な把握には困難を極めるほどである。このような状況下においては、年代測定の対象とする試料を正しく選別することが必須である。そこで本年度は、申請者が研究分担者となっていた神戸大学兵頭教授らの科研費基盤(B)「ジャワ鮮新更新世の古環境変遷と原人の出現・進化に関する研究」において採取された鉱物試料および前年度までに採取された同一遺跡の鉱物試料について、鉱物の専門家とともに試料の選別・選定を厳密に行い、一昨年度までに改良した精製ラインを使用して、試料中のアルゴン同位体測定を実施した。昨年度までの予備実験により確立した測定方法を生かし、それを用いて予定していた試料について本測定を実施した。
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