研究課題/領域番号 |
16780062
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
藤田 憲一 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 助教授 (10285281)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 出芽酵母 / 偽菌糸形成 / 細胞骨格 / チューブリン / イソアミルアルコール / 微小管 / L-2,5-dihydrophenylalanine / Aspergillus nidulans / microtubule / tubulin / morphological change / Saccharomyces cerevisiae |
研究概要 |
出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeは、糸状菌とは異なり、通常の培養条件下では酵母状の丸い細胞形態を示すが、イソアミルアルコール(IAA)存在下で、細胞が伸張し出芽が形成された後も娘細胞の分離が遅れて伸長し続け、偽菌糸型の形態を示すことが知られている。今回、細胞の形態が偽菌糸に変化するときに起こっていると予想される細胞骨格分子(チューブリンおよびアクチン)への影響について調べた。まず、ウェスタン解析の結果、IAAによる偽菌糸形成時にα-およびβ-チューブリン量が相対的に低下し、アクチンは低下しないことが明らかになった。加えてFACS解析の結果、アクチン量は細胞容積の増大と共に比例するが、チューブリンのそれは相対的に減少していくことがわかった。しかし顕微鏡下では紡錘体の消失は観察されず、染色体分配は正常に進行しているものとしていないものの両方が観察された。さらにチューブリン消失の原因がmRNAへの転写阻害によるものかをRT-PCR法によって調べたが、mRNAの発現量にコントロールとの大きな差違は認められなかった。また免疫沈降法によりα-チューブリンを精製したが、ユビキチン化されたものは検出されなかった。従って、現在のところ、相対チューブリン量の低下の原因は不明である。しかしながら、フェニルアラニン誘導体以外にも糸状菌の形態異常とチューブリン量の低下に相関が見られる化合物が見いだされ、それはIAAであることがわかった。
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