研究課題/領域番号 |
16780177
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業環境工学
|
研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
小出 章二 岩手大学, 農学部, 助教授 (70292175)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
|
キーワード | 食品衛生 / フードチェーン / MA包装 / 生分解性フィルム / 環境負荷軽減 / 微生物制御 / 青果物流通システム / 生分解性プラスチックフィルム / 生分解性 / 生菌数 / MAP / 品質 / 包装材料 / 光触媒 / ISO / 殺菌 / 通いコンテナ / 微生物 |
研究概要 |
食品安全にともなう食品衛生管理が強く求められている。穀物・青果物も例外ではなく、これらの衛生管理を、食品加工工場のみならず保蔵や流通を含めたフードチェーン全体を対象としてどのように行うか、近年検討されている。ここでは成果物の微生物の制御が可能とされるMA(Modified Atmosphere)包装を、生分解性プラスチックフィルム(PLAフィルム)を用いて行い、青果物の生菌数変化を計測し、選果場における新たな青果物流通技術を検討した。現在、青果物や食品の包装材としてプラスチックフィルムが多く使われている。フィルム包装は、蒸散によるしおれを防ぐ効果、表面の機械的損傷を防ぐ効果、外観、取り扱い面から商品性を高める効果、温度変動による青果物表面の結露を防ぐ効果を有している。特に、フィルムによる青果物のMA包装は、生菌数の防菌が期待できるだけでなく、防虫が可能な青果物流通法である。しかし、生分解性プラスチックフィルムを用いて青果物流通技術を研究した例はなかった。 測定結果と包装内のガス濃度変化より、ピーマンを生分解性プラスチックフィルム(PLAフィルム)にて密封保存(MAP)しても、他のフィルムと比較して、品質の観点から問題がないことが示された。また、生菌数(大腸菌群数)の観点からPLAフィルム区は他のフィルムと比較して秀でた結果を示した。この生分解性プラスチックフィルムは、基本的にはカーボンニュートラルの性質を有するため、環境負荷軽減の観点から有効な保存流通用フィルムとして提案できるものである。 以上より、本研究では食品衛生の源流管理を、選果場で用いる容器・包材に着目し、その細菌、減菌や生菌数変化に関する技術の基礎的知見を得た。本成果は、青果物集荷場(選果場)での包材による青果物微生物制御システムの構築に、大きく寄与するものである。
|