研究課題/領域番号 |
16780216
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床獣医学
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
佐々木 直樹 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (00360975)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ウマ / 消化管運動 / 腸電図 / 疝痛 / 術後イレウス / ランニングスペクトル解析 / 小腸 / 盲腸 / 結腸 |
研究概要 |
実験1.実験的空盲接合術後イレウスの消化管筋筋電位の測定 1)供試馬:供試馬は、健康なサラブレッド種成馬6頭を用いる。これらのウマには1日2回通常量を給餌し、飲水は自由とした。 2)空盲接合術の方法:開腹手術を実施し、回腸末端から空腸まで2mを切除後、空腸断端を盲腸背側面に端側吻合により接合した。手術終了後ただちに、盲腸を中心とした消化管筋電位の測定を開始する。術後12時間で給水(経鼻)、術後24時間で給餌を開始した。 3)消化管筋電位測定方法:術前1週間から術後2ヶ月間測定を実施し、術後のイレウスの消化管筋電位の状態および術後の回復状態の解析を行った。 成績:術後1日目〜3日目をイレウス期、3日〜7日目を不安定期、7日〜31日目までを回復期をすると、イレウス期と回復期においては高周波数帯の筋電位が優勢となり、31日目に術前の90%程度まで回復が見られた。このことから、イレウス期ならびに回復期には術後管理に注意を要することが判明した。 実験2.消化管機能障害が疑われる急性腹症例に対する消化管筋電位の測定および解析 1)供試動物:胃潰瘍、疝痛、腸捻転等の急性腹症例に対して実施した 2)消化管筋電位測定方法:供試動物を枠場内に保定後、治療前10分から治療後までのデーターを測定・解析した。 3)消化管筋電位解析方法:疾病別に消化管筋電位の解析を行い、急性腹症時における消化管筋電位の指標を作成した。 成果:便秘症例では消化管筋電位の全周波数帯領域にわたり有意な減少が観察された。一方、風気疝例では消化管内ガスの貯留および消化管壁の拡張が観察されると同時に、消化管筋電位では高頻度の周波数領域の増加が観察された。以上のことから、消化管筋電位を測定することにより、消化管運動の状態ならびに消化管壁の緊張状態を把握する事が可能であるものと考えられた。
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