研究課題/領域番号 |
16790003
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中村 精一 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (90261320)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ピンナトキシン類 / Ca^<2+>チャネル活性化物質 / C10-C13フラグメント / 大量合成ルート / 不斉ヒドロキシアミノ化反応 / ニトロソベンゼン / L-プロリン / Diels-Alder反応 / α-メチレンラクトン / エキソ選択性 / 閉環メタセシス / 第二世代Grubbs触媒 / 炭素27員環 |
研究概要 |
ピンナトキシン類は1995年、上村らによって単離・構造決定された化合物群であり、Ca^<2+>チャネル活性化作用を示すことが知られている。我々はDiels-Alder反応を鍵工程とする計画に基づいて合成研究を開始した。これまでに二重ヘミケタール形成と分子内ヘテロMichael反応を組み合わせた新規ジスピロケタール構築法を開発し、C10-C31位部分に相当するフラグメントを立体選択的に得ることに成功している。また、α-メチレンラクトンを求ジエン化合物として用いてDiels-Alder反応を行うことでG環を構築し、閉環メタセシスを行うことで炭素27員環を形成することにも成功している。そこで、残る課題は官能基化と環状イミンの形成ということになるが、その検討のために基質の供給が不可欠となった。その過程で、従来のC10-C13フラグメント合成法が大量合成に適していないことが明らかとなり、不斉合成法の適用を検討することになった。 C10-C13フラグメントはα-シリルオキシアルデヒドであることから、プロリン触媒を用いる不斉ヒドロキシアミノ化反応により得られると考えた。そこで4-ベンジルオキシブチルアルデヒドを調製し、反応条件の検討を行った。10モル%のL-プロリンを用いてクロロホルム中0℃で反応を行ったところ、良好な収率で目的物を得るためにはニトロソベンゼンに対して2当量のアルデヒドが必要なことが分かった。水素化ホウ素ナトリウムでアルデヒドを還元後、THF中加熱還流下水素化リチウムアルミニウムと反応させることでN-O結合を開裂させることができた。この段階でHPLCにより光学純度を調べたところ、99.7%eeであることが明らかになった。その後4工程の変換を経てC10-C13フラグメントを調製した。現在、全合成の達成に向けた変換を行っている。
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