研究課題/領域番号 |
16790005
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
濱島 義隆 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (40333900)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 触媒的不斉フッ素化反応 / パラジウム錯体 / オキシインドール / マロン酸エステル / 絶対配置 / エノラート / 生物活性化合物 / β-ケトホスフォン酸 / BMS-204352 |
研究概要 |
医薬品リード化合物の特定の元素を他の元素に置き換えることで、その生物活性を向上させる手法は医薬品開発においてよく検討されている。特に、フッ素原子の導入が注目されている。本研究では、遷移金属触媒を用いることにより効率的な触媒的不斉フッ素化反応を開発すべく研究を行なっている。 これまでに我々は、活性メチレン化合物がカチオン性パラジウム錯体と反応し光学活性なパラジウムエノラートが生成することを利用して、β-ケトエステルやβ-ケトホスフォン酸エステルの触媒的不斉フッ素化反応の開発してきた。本年度は、二座配位型の基質の利用を更に検討しこれまでの基質に比べ酸性度の低いマロン酸誘導体やアミドエステルも利用できることを見出した。これらの基質を反応させるためには塩基の添加が必要であった。この反応系を用いれば酸性度の低いカルボニル化合物も利用可能であることを示している。また、二座配位型以外の基質としてシアノアセテートとの反応も検討し、中程度の選択性で反応が進行することを見出した。現在更なる反応効率の向上を目指している。 更に、これまで報告例のなかったオキシインドールの3位フッ素化にも成功し、最高96%eeで目的物を得ることに成功した。生物活性を有するオキシンドールが多数報告されていることから、今回開発したフッ素化反応は医薬化学研究に有用であると考えている。また、反応系内での加メタノール分解を利用することで、不斉モノフッ素化を実現しフッ素化アリール酢酸誘導体の不斉合成に成功した。 最後に、これまでに開発した反応で得られた生成物の絶対配置決定を行なった。X線結晶構造解析により光学活性フッ素化化合物の絶対配置を初めて決定した。この結果は、NMRなどを用いた反応機構解析から予想されるパラジウムエノラートによって矛盾なく説明され、今後の反応設計に役立つ知見を得ることができた。
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