研究課題/領域番号 |
16790044
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
鈴木 敏和 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (70270527)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 細胞老化 / DNAメチル化 / ヘテロクロマチン |
研究概要 |
細胞の老化に伴うDNAのシトシンメチル化量の減少が、約20年前以上前より知られている。しかし、その生理的意義はよく分かっていない。一方で私たちは、細胞の老化に伴って、古典的サテライト配列を含むヘテロクロマチン領域DNAが損傷を受けること、およびその領域のDNAメチル化が減少することを報告してきた。最近、クロマチンリモデリング因子のひとつであるPASG遺伝子をノックアウトしたマウスでは、細胞DNAの低メチル化を起因とする早老症を呈することが報告された。そこで、本年度はPASG遺伝子の発現抑制により、DNAの脱メチル化の促進と分裂寿命の短縮が引き起こされるか、ヒト正常繊維芽細胞TIG7を用いて検討を行った。また、培養酸素濃度(3%および20%)とDNA脱メチル化との関連についても再検討した。その結果、次の3つの知見を得た。 1.レトロウイルスベクターを使用してTIG7細胞へPASGsiRNAを恒常的に発現させたところ、PASG蛋白質の発現が約50%抑えられた。 2.PASGsiRNA導入細胞は、分裂に伴うDNA脱メチル化の程度が、コントロール細胞と比べて増加していた。この脱メチル化の促進は、培養酸素濃度の違いによる脱メチル化速度の差よりも大きかった。 3.PASGsiRNA導入細胞では、3%および20%酸素濃度下のどちらでも、コントロール細胞と比べて分裂寿命の短縮は見られなかった。 これらの結果より、PASG遺伝子の機能抑制はDNAの脱メチル化を促進するが、ヒト線維芽細胞の分裂寿命の短縮には影響を及ぼさないことが分かった。今後、ノックマウスで得られた結果との違いに着目した検討を行い、老化とDNAメチル化との関連を明らかにする必要があると思われる。
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