研究課題/領域番号 |
16790071
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東北大学 (2005) 独立行政法人理化学研究所 (2004) |
研究代表者 |
伊藤 晋敏 東北大学, 先進医工学研究機構, 助手 (10360497)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | DNA複製 / X線結晶構造解析 / タンパク質間相互作用 / DNAプライマーゼ |
研究概要 |
染色体DNA複製における新生DNA鎖合成開始の際、まず最初に約10塩基からなるプライマーRNA分子がプライマーゼにより合成される。真核細胞/古細菌型プライマーゼは制御(PriL)及び触媒サブユニット(PriS)のヘテロ2量体を形成している。本研究課題はPriS:PriL複合体の触媒反応機構を原子レベルで解明することを目標においている。古細菌Pyrococcus horikoshii由来PriLの1-222アミノ酸残基からなるN末ドメイン(PriL^<NTD>)は、PriSとの非常に強固な分子間相互作用を担っている。PriL^<NTD>の立体構造は研究代表者によりすでに決定されている。この立体構造を基に各種欠失及びアラニン置換変異体を作成し、PriL^<NTD>のPriS結合領域を決定し、分子間相互作用の構造的基盤を明らかにした。具体的には、GST融合タンパク質を用いた共沈降法からi)PriSはPriL^<NTD>中の101-165アミノ酸残基で構成されるtwistedβ-strand構造を持つサブドメイン2(SD2)に結合、ii)SD2には結晶の非対称単位を構成する分子の1つに、ヘリックスH8領域が欠失していた。このことからヘリックスH8領域のPriS結合に関与する可能性を検討したところヘリックスH8により結晶構造で塞がれていた見かけ上は埋もれた疎水残基Tyr155-Tyr156-Ile157にアラニン置換変異を導入すると、PriS結合能に大きな影響をもたらすことを見いだした。また結合定数についても表面プラズモン解析により決定した。PriS:PriL^<NTD>及びPriS:PriL複合体の結晶化を行った。得られた結晶については低分解能もしくはほとんど回折能を有していなかった。現時点では、他生物由来PriS:PriL複合体の発現系の構築、精製、結晶化などの詳細な検討を進めている。
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