研究課題/領域番号 |
16790104
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医療系薬学
|
研究機関 | 静岡県立大学 (2005) 浜松医科大学 (2004) |
研究代表者 |
内田 信也 静岡県立大学, 薬学部, 講師 (80372522)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 遺伝子多型 / チトクロームP450 / 薬物動態 / 経口インスリン分泌促進薬 / 2型糖尿病 / 臨床効果 |
研究概要 |
【目的】本研究では薬物代謝酵素CYP2C9の遺伝子多型が経口インスリン分泌促進薬の体内動態と臨床効果・副作用に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。さらに高脂血症治療薬のfluvastatinは経口インスリン分泌促進薬と併用頻度が高い。FluvastatinはCYP2C9の阻害作用を有することから、nateglinideの薬物動態に及ぼすfluvastatin併用の影響を検討した。【方法】(1)健常成人にfluvastatinをクロスオーバー法で投与後のnateglinide体内動態を検討した。(2)浜松医科大学受診中で経口インスリン分泌促進薬tolbutamideとnateglinide投与中の患者より採血を行い血漿中濃度およびCYP2C9遺伝子型を測定した。さらにベイジアン法を用いて薬物動態学的パラメータを算出した。なお本研究プロトコールは浜松医科大学倫理委員会の承認を受けた。【結果】(1)Fluvastatinの併用によりnateglinideのAUCは18%有意に上昇した。CYP2C9の遺伝子型間でAUCの変化率に差異は認められなかった。(2)ベイジアン法により算出したtolbutamideの全身クリアランスは*1/*1群および*1/*3群でそれぞれ0.990±0.279および0.442±0.168L/kg/hr(Mean±SD)と*1/*3群で55%有意に低値を示した。同様にnateglinideでは*1/*1群および*1/*3患者でそれぞれ0.233±0.197および0.100L/kg/hrと*1/*3患者で57%有意に低値を示した。【考察】CYP2C9*3を有する患者では経口インスリン分泌促進薬のクリアランスが低下していることが示唆された。またfluvastatinの併用もnateglinideの血漿中濃度を上昇させると考えられた。
|