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腫瘍選択的薬物送達を目的とした葉酸修飾抗がん剤封入微粒子製剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16790112
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 医療系薬学
研究機関星薬科大学

研究代表者

川野 久美  星薬科大学, 医薬品化学研究所, 助手 (20366834)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード抗癌剤 / 薬物伝達システム / 薬物送達システム / 葉酸修飾 / 癌化学療法 / 選択的薬物送達 / ドキソルビシン / リポソーム / 脂質微粒子
研究概要

抗がん剤を腫瘍部位に選択的に送達しうる微粒子は、がんの化学療法において、抗がん剤の有効性を高め、副作用を軽減する方法として期待されている。多くの腫瘍細胞には葉酸レセプターが過剰発現しているため、葉酸は腫瘍への選択的薬物送達のリガンドとして用いられている。そこで本研究では、抗がん剤ドキソルビシンを腫瘍選択的に送達可能な葉酸修飾脂質微粒子製剤の開発を行った。これまでに、ドキソルビシンを安定に微粒子内に封入する調製方法によって、この微粒子製剤はマウスに静脈内投与後、治療に十分な血中ドキソルビシン濃度を維持できることが明らかとなった。今年度は、脂質微粒子に葉酸修飾を行い、葉酸レセプターを介した選択的薬物送達効果を評価した。
脂質微粒子への葉酸修飾には、葉酸結合ポリエチレングリコール(PEG)脂質を用いた。葉酸レセプター過剰発現細胞株KBを用い、ドキソルビシン封入葉酸修飾脂質微粒子製剤の細胞内取り込み量をフローサイトメトリーによって評価したところ、葉酸修飾によって取り込み量は増加した。さらに、葉酸修飾に用いた葉酸PEG脂質のPEG鎖長が長いほど、より少ない葉酸修飾量で細胞への取り込み量が亢進することが明らかとなった。また、この取り込みは過剰の葉酸を添加することにより抑制されたことから、葉酸レセプターを介して取り込まれたことが明らかとなった。葉酸修飾脂質微粒子製剤の殺細胞効果について、WST-8 assay法を用いて測定したところ、取り込み量が亢進した葉酸修飾微粒子製剤では、葉酸非修飾微粒子製剤と比べて強い殺細胞効果を有した。以上の結果より、葉酸修飾微粒子製剤の葉酸レセプターへの認識には、微粒子と葉酸リガンドに十分なスペーサー有することが必要であり、スペーサー長が長い場合には少ない葉酸リガンド数で認識性が高まり、葉酸レセプターを介して取り込まることが明らかとなった。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Effect of the Polyethylene Glycol linker Chain Length of Folate-linked Microemulsions Loading Aclacinomycin A on Targeting Ability and Antitumor Effect in vitro and in vivo2005

    • 著者名/発表者名
      T.Shiokawa et al.
    • 雑誌名

      Clinical Cancer Res. 11

      ページ: 2018-2025

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

URL: 

公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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