研究課題/領域番号 |
16790139
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
砂川 昌範 琉球大学, 医学部, 助手 (70325835)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 血管平滑筋 / カルシウムチャネル / パッチクランプ / チロシンキナーゼ / SH-3ドメイン / βサブユニット / プラスミドベクター / 安定形質発現細胞 / バッチクランプ |
研究概要 |
1) _<α1C-b>-L型Ca^<2+>電流へのβ_3サブユニットの役割 遺伝子組換えにて作成したβ_3/pRc-CMVプラスミド(Prof. Franz Hoffmannより提供)をラット胎児培養血管平滑筋細胞株(A7r5)にトランスフェクション後、G418(1mg/mL)処理にて発現陽性細胞を選別し、安定発現細胞(β_3/A7r5,clone A5)を確立した。さらに、比較対照としてβ_<2a>/pcDNA3-CMVを過剰発現した安定発現細胞(β_<2a>/A7r5,clone A4)を確立した。パッチ電極を細胞に吸着させた後、5mM Ba^<2+>をチャージキャリアーとして、膜電位固定法下にL型Ca^<2+>電流(I_<Ca(L)>)の測定を行った。その結果、normal A7r5、β_3/A7r5およびβ_<2a>/A7r5のI_<Ca(L)>の振幅に有意な差は見られなかった。即ち、_<α1C-b>およびβ_3をCOS7細胞に共発現した場合と異なり、内在性にL型Ca^<2+>チャネルを発現している平滑筋細胞にβサブユニットを過剰発現させても、L型Ca^<2+>電流の増加が見られないのが判明した。 2) pp60^<src>過剰発現によるL型Ca^<2+>電流への影響 ラット大動脈由来培養血管平滑筋細胞(A7r5)に野生型src cDNAを含む発現ベクター(Src(wt)/pUSE amp(-))を導入し、src遺伝子を過剰発現させた。その後、G418(1mg/mL)処理にて遺伝子発現陽性細胞を選択し、安定形質発現細胞を確立した(合計12クローン)。ウエスタンブロット法の結果、Src(wt)/pUSE amp(-)導入クローン細胞群は(-)/pUSE amp(-)導入細胞に比して、約34倍量のpp60^<src>蛋白の発現が確認された。L型カルシウム電流(I_<Ca(L)>)の振幅および電位依存特性を比較した結果、pp60^<src>過剰発現細胞のI_<Ca(L)>の電流密度は約2倍に増加した。しかしながら、I_<Ca(L)>の膜電位依存性活性化・不活性化曲線に有意な変化は見られなかった。したがって、pp60^<src>はL型Ca^<2+>チャネルの電気生理学的特性を変化させることなくI_<Ca(L)>の電流密度を増加させているのが判明した。
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