研究課題/領域番号 |
16790193
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
神吉 秀明 慶應大, 医学部, 助手 (90255448)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | QT延長症候群 / KCNQ1 / 免疫細胞化学 / 蛋白細胞内輸送 / 細胞膜算出 / 遺伝子異常 |
研究概要 |
我々は正常チャネル蛋白および異常チャネル蛋白の細胞内局在を検証するためにKCNQ1蛋白とGFPとのfusion蛋白(C末端にGFP)を作成した。これにより細胞内局在をaliveの状態で観察できることになる。我々はHEK293細胞に野生型あるいは変異型KCNQ1チャネル蛋白のcDNAを導入し観察を行っている。また、このKCNQ1の細胞外ループにはc-mycエピトープが挿入されているため、細胞膜透過性を上げない状態で免疫細胞染色することにより細胞膜表面に到達したチャネル蛋白のみを検知することができる。膜輸送の有無を検証する実験系において、膜表出がない場合に変異蛋白が合成後速やかに処理・破壊されてしまっているのか、それとも蛋白合成されるもののER-Golgiレベルで停留しているのかを明らかにする必要がある。我々の実験系ではGFPと相互に干渉しない蛍光色素(PEなど)を使用することにより、細胞内で合成された蛋白(GFP:緑色)のうち膜表面に到達した蛋白(GFPとPEでラベル)を共焦点レーザー顕微鏡を用いて観察することができる。さらに、より客観性のある検証方法としてフローサイトメトリーを使用し膜表出蛋白を定量化する試みを行っている。我々は、これまで報告のあったQT延長症候群関連変異のうち、細胞膜への輸送障害が原因と強く疑われているものから検証を行うことにした。我々の検証においても、QT延長症候群関連変異KCNQ1 T587Mは膜表出が認められないものの細胞内部での合成はなされていることが確認され、細胞内輸送異常がその疾病の本体であることが判明した。今後順次QT延長症候群関連変異の検証を行い、この疾病のメカニズムに迫るよう研究を進めてゆく予定である。
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