研究課題/領域番号 |
16790267
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
武下 文彦 横浜市立大学, 医学部, 助手 (60333572)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | DNAワクチン / アジュバント / 自然免疫 / 遺伝子アジュバント |
研究概要 |
遺伝子アジュバントとして最適な分子を選択するため、Toll様受容体からのシグナル伝達に関わるアダプター分子の中で、MyD88はNF-κBを最も強く活性化し(無処置の細胞と比べて>55倍)、TRIFはIFN-βプロモーターを最も強く活性化すること(無処置の細胞と比べて>390倍)が判明し、この2つの分子を遺伝子アジュバントとして応用し、検討することとした。DNAワクチン用に開発されたpGAベクターにLacZ遺伝子を導入したpGA-LacZプラスミドを作製した。このプラスミドに、MyD88遺伝子を発現するカセットもしくはTRIFを発現するカセットを挿入し、pDX-LacZ-MyD88もしくはpDX-LacZ-TRIFを作製した。これらをBALB/cマウスに筋注エレクトロポレーション法で導入し、LacZに対する免疫応答を評価した。pDX-LacZ-MyD88ではpGA-LacZ投与群と比べ、7.8倍の抗原特異的抗体産生を誘導し、pDX-LacZ-TRIF投与群では、5.2倍の抗原特異的IFN-γ産生および有意に強力なCTL活性を誘導した。これらDNAワクチンの標的遺伝子をHAに交換し、pGA-HA、pDX-HA-TRIFを作製し、BALB/cマウスに投与後4LD_<50>のインフルエンザウイルス(H1N1)を経鼻感染させ、その後の生存率を評価した。感染後7日の生存率は、pGA-HA投与群では40%、pDX-HA-TRIF投与群では100%であった。このことにより、TRIFを遺伝子アジュバントとして用いることでDNAワクチンの免疫原性を増強し、ウイルス感染防御を増強したことが判明した。
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