研究課題/領域番号 |
16790278
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
柊元 巌 国立感染症研究所, 病原体ゲノム解析研究センター, 主任研究官 (70291127)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ヒトパピローマウイルス / クロマチン / 転写 / 角化細胞 / 細胞分化 |
研究概要 |
角化細胞分化と連動したヒトパピローマウイルス(HPV)クロマチンからの転写機構の解析を行った。HPV16型の環状ゲノムDNAをヒストンおよびヒストンシャペロン蛋白質、クロマチン再構築因子と共に混合し、ATP分解のエネルギーを用いてHPVクロマチンを作成した。HPVクロマチン上でのヌクレオソームの位置を、マイクロコッカスヌクレアーゼ分解法により決定した。HPV16型には初期遺伝子の転写を担う初期プロモーター(P97)と、細胞分化によって活性化される後期プロモーター(P670)とがあり、ヌクレオソームがHPVクロマチンのP670領域に正確に配置されることが分かった。この配置は細胞内でのHPVヌクレオソームの位置を再現していることから、生理的なHPVクロマチンを無細胞再構築系によって作成することに初めて成功した。ヌクレオソーム構造は転写に対して抑制的に働くことから、このヌクレオソーム配置を変化させることがP670の活性化につながると考えられる。また角化細胞分化を引き起こす転写因子C/EBPβがP670に及ぼす効果をリポーターアッセイによって調べた。ヒト子宮頸癌細胞やヒト包皮角化細胞でC/EBPβを過剰発現させるとP670が著しく活性化された。C/EBPβはP670の活性を上昇させる一方、P97の活性を抑制した。組換えC/EBPβ蛋白質を用いてゲルシフト解析を行い、P670領域内にC/EBPβが二ヶ所結合することが示された。これらの結合部位にC/EBPβが結合出来ない塩基置換変異を導入すると、リポーターアッセイにおけるC/EBPβによるP670活性化が減弱した。さらにクロマチン免疫沈降法により、C/EBPβが細胞内でP670に結合することが示された。C/EBPβはHPVゲノムの後期プロモーターに直接結合し、分化特異的な活性制御に関わることが示唆される。
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