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胃酸およびペプシン分泌調節におけるプロスタグランジンE/EP受容体の役割

研究課題

研究課題/領域番号 16790312
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 応用薬理学
研究機関京都薬科大学

研究代表者

加藤 伸一  京都薬科大学, 薬学部, 講師 (90281500)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードプロスタグランジン / 胃酸分泌 / ペプシン分泌 / EP受容体 / ヒスタミン / 腸クロム親和性様細胞 / 酸逆流性食道炎
研究概要

本研究では、胃酸およびペプシン分泌の調節におけるプロスタグランジン(PG)/EP受容体サブタイプの役割について検討し、以下の成績を得た。
1.プロスタグランジン(PG)E2は胃酸分泌の調節において抑制および促進の二面性を示すことが判明した。抑制作用は主としてEP3受容体を介しており、壁細胞に対する直接および腸クロム親和性様(ECL)細胞からのヒスタミン遊離の抑制によるものと推察された。また、促進作用は主としてEP4受容体を介しており、ECL細胞からのヒスタミン遊離の増大に起因しているものと推察される。平常時にはEP3受容体を介する酸分泌抑制によりマスクされているが、迷走神経切断などにより基礎分泌が極端に低下した条件下でのみ観察された。EP4受容体を介する酸分泌促進作用はおそらくEP3受容体を介する過度の酸分泌抑制を防ぐ役割を担っているのかもしれない。
2.PGE2は胃ペプシン分泌に対しては胃酸分泌の場合とは異なり、促進的に作用し、この作用は主としてEP1受容体を介していることが判明した。一方、前胃および幽門結紮により誘起されるラット酸逆流性食道炎に対してPGE2の投与は0.3~1mg/kgの範囲では抑制効果を発揮したが、3mg/kgでは抑制効果は消失した。同様の現象はEP3受容体を刺激した場合にも観察されたことから、食道粘膜保護にはEP1受容体が関与しているものと推察される。しかし、ペプシン分泌はEP1受容体を介して刺激されることから、高用量のPGE2はペプシン分泌の増大によりEP1の粘膜保護作用を超えてしまったためPGE2の保護作用が観察されなかったものと考えられる。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Dual action of prostaglandin E2 on gastric acid secretion through EP-receptor subtypes in the rat2005

    • 著者名/発表者名
      加藤伸一
    • 雑誌名

      American Journal of Physiology 289・1

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Biphasic effect of prostaglandin E2 in a rat model of esophagitis mediated by EP1 receptors : relation to pepsin secretion2005

    • 著者名/発表者名
      長濱顕司
    • 雑誌名

      Digestion 72・2-3

      ページ: 109-118

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Dual action of prostaglandin E2 on gastric acid secretion through different EP receptor subtypes in the rat.2005

    • 著者名/発表者名
      Shinichi Kato
    • 雑誌名

      American Journal of Physiology (In press)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 亜急性胃粘膜傷害時における胃粘膜恒常性維持とCOXアイソザイムの役割2004

    • 著者名/発表者名
      松本昌大
    • 雑誌名

      Ulcer Research 31

      ページ: 103-103

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] デキストラン硫酸ナトリウム誘起大腸炎に対する選択的COX阻害薬の影響2004

    • 著者名/発表者名
      岡山允明
    • 雑誌名

      Ulcer Research 31

      ページ: 346-346

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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