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プロテオミクス解析を利用した家族性乳癌原因遺伝子BRCA1の機能診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16790313
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 病態検査学
研究機関東北大学

研究代表者

千葉 奈津子  東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (50361192)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード家族性乳癌 / 遺伝子診断 / BRCA1
研究概要

家族性乳癌原因遺伝子BRCA1は重要な癌抑制遺伝子で、胚細胞変異による卵巣癌発症リスクは約40%、乳癌発症リスクは約65%とされ、散発性癌に比較し若年発症で、両側乳癌や多臓器重複癌の頻度が高い。そのため本遺伝子変異の診断は、患者の早期発見、治療方針の決定、患者のフォローアップにおいて重要である。本研究ではBRCA1の機能解析により、遺伝子診断検査に応用可能な機能診断法の確立めざした。
これまでの研究によりBRCA1は、転写制御、DNA修復、細胞周期など細胞内の多様な機構に関与するとされている。本遺伝子の変異の80%がタンパク質切断型変異であることより、これまではBRCA1のC末端を介した転写制御能が注目されてきた。しかし近年、BRCA1がBARD1と共役したユビキチンポリメラーゼ活性をもち、腫瘍由来のミスセンス変異体でこの活性がないことが分かった。また、筆者らのこれまでの研究によりS期の核内fociの形成にBRCA1のN末端が重要であるが分かっている。よって、N末端で既に報告された点突然変異をもつ発現ベクターを作製し、BRCA1のS期とDNA障害後の核内foci形成能、ユビキチン化能を検討し、これらの変異体の機能について検討したところ、RINGドメイン内の多くの変異体において、これらの機能が障害されており、BARD1タンパクとの結合能に強く依存していることを明らかにした。
さらに、BRCA1のC末端を介してBRCA1と結合する転写制御において重要なRNAポリメラーゼIIが、BRCA1のユビキチン化の標的となることを、in vitro、in vivoの実験によって明らかにした。また、そのユビキチン化は、腫瘍において報告された点突然変異、C末端の欠損によって、著しく減弱し、さらにDNA障害によって増強されることを明らかにした。よって、BRCA1の癌抑制機構におけるユビキチン化能の重要性を示唆することができ、さらにこの系を応用した機能診断法への応用の可能性を示すことに成功した。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] BRCA1/BARD1 ubiquitinate phosphorylated RNA polymerase II.2005

    • 著者名/発表者名
      Starita L.M.
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry 280・26

      ページ: 24498-24505

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 遺伝性腫瘍研究の現状と将来-研究者の立場から-2005

    • 著者名/発表者名
      石岡千加史
    • 雑誌名

      癌と化学療法 30・7

      ページ: 962-966

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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