研究課題/領域番号 |
16790328
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
西村 理明 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20343535)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 1型糖尿病 / 家族歴 / 家族暦 / 合併症 / 予後 |
研究概要 |
欧米において、1型糖尿病の家族内集積は、症例の両親の約3-9%、同胞の約4-6%と報告されている。しかし、日本での1型糖尿病の家族歴に関する報告は少ない。今回、全国で登録された小児1型糖尿病症例の1型糖尿病の家族歴について検討した。 対象は3度の全国調査により抽出され、かつ「18歳未満で糖尿病と診断され、原則として診断後1ヶ月以内にインスリン導入」の条件を満たした1型糖尿病3464例(男/女:1433/2029、平均発症年齢9.2±4.1歳)の家族である。主治医に調査票記入を依頼し、両親、同胞、子供における1型糖尿病の有病率、発症年齢を調べた。有病者数の比較にはx^2検定、Fisherの正確検定を用いた。 2006年12月の時点で、DERIコホートに登録されている1型糖尿病症例3464例のうち、家族歴について情報が得られたのは1209例(34.9%)であった。父親1200例、母親1200例、兄弟790例、姉妹812例、一卵性双生児2例、息子205例、娘235例を対象とした。そのうち、78例において1型糖尿病を認めた(有病率:1.8%)。それぞれの有病者数(有病率)は、両親18例(0.8%)〔父親3例(0.3%)、母親15例(1.3%)〕、同胞53例(3.3%)〔兄弟17例(2.2%)、姉妹34例(4.2%)、一卵性双生児2例(100%)〕、子供7例(1.6%)〔息子5例(2.4%)、娘2例(0.9%)〕であり、両親より同胞で有意に有病者数が多かった(P<0.0001)。両親、同胞、子供それぞれにおいて男女別の比較をすると、父親より母親、兄弟より姉妹で有意に有病者数が多かった。子供において男女差は認めなかった。 日本人では欧米の報告に比べ、小児1型糖尿病症例の両親、同胞の1型糖尿病の有病率は低く、父親より母親で有病率が高いという反対の結果を示した。
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