研究課題/領域番号 |
16790346
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
吉田 正雄 杏林大学, 医学部, 助手 (10296543)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 眼圧 / 緑内障 / BMI / 肥満 / 血圧 / 疫学研究 / 飲酒 / 喫煙 |
研究概要 |
眼圧がいかなる身体因子や生活習慣に影響を受け変動するかという問題を追跡調査に基づき検討した報告は稀である。そこで研究者は、肥満度、収縮期および拡張期血圧値の変動量(ΔBMI、ΔSBPおよびΔDBP)と眼圧値の変動量(ΔIOP)との関連について縦断調査に基づき明らかにすることを目的とした1年間の追跡研究を行った。対象は、平成14年4月1日から平成15年3月31日の1年間に茨城県内の某総合病院の人間ドック部門を受診し、かつ本研究のインフォームドコンセントにおいて同意の得られた男女714名のうち、高血圧、高眼圧症および緑内障の治療を受けていない32歳から80歳の男女602名が本研究の追跡対象者として選出された。この時点で、断面的解析により肥満度、収縮期および拡張期血圧と眼圧の関連について再検討した。そして、これら602名のうち、1年後に再度人間ドックを受診し、かつ両年度ともに高血圧、高眼圧症および緑内障の治療を受けていない35歳から80歳の男女251名を追跡研究の解析対象者とした。共分散分析による断面的解析の結果、肥満度、収縮期および拡張期血圧と眼圧は有意な正の関連が認められた。多変量解析による縦断的解析の結果、ΔBMIとΔIOPは有意な正の関連が認められた。ΔSBPとΔDBPもそれぞれ、関連は弱いながらもΔIOPと正の関連が認められた。また、共分散分析による縦断的解析の結果、ΔBMIが増加するに従いΔIOPが有意に上昇する傾向を認めた。ΔSBPとΔDBPについても、ΔSBPとΔDBPが増加するに従い、ΔIOPが上昇する傾向が確認された。本研究の結果から、肥満度および血圧の上昇は眼圧の上昇に関与する可能性のあることが示唆された。今回の成績から、開放隅角緑内障患者における眼圧コントロールのために、肥満と高血圧の改善が重要であると考えられる。
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